エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.715
2019.01.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ドライブベイレイアウトを個別にチェックしよう。「TALOS P1」でメインとなるのは、ボトムカバー(シュラウド)内部、フロント寄りに位置するケージタイプのシャドウベイだ。ABS樹脂製の専用トレイは2段で、3.5インチHDDまたは2.5インチSSDが最大2台(または各1台の組み合わせ)搭載できるようになっている。
なおボトムカバーの左側面側は塞がれているため、コネクタは右側面方向に向けてのマウント。専用トレイの下部に露出し、SATAデータおよびSATA電源ケーブルを接続する事になる。
ABS樹脂製の専用トレイは比較的奥まったポジションで固定できるため、SATAコネクタは一般的なストレートタイプでも右サイドパネルに干渉する事はなさそうだ |
フレキシブルなABS樹脂製の専用トレイ。予め両側面には突起があり、3.5インチHDDのネジ穴に合わせて固定。ただし2.5インチSSDは底面ネジ留めになるため、ミリネジとドライバーが必要 |
マザーボードトレイのフロント寄りには、SSDの刻印とネジ穴が確認できる。なぜかマニュアルには記載がないが、ここには2.5インチSSDが最大2台ネジ留めする事ができる。トレイベタ置き状態だが、縦に2台のSSDが固定できるスタイルは、他のPCケースでも採用例がある。左サイドパネルに強化ガラスを採用するPCケースなら、SSDの銘柄もさりげなくアピールできるというワケだ。
正確にはシャドウベイではなく、”搭載スペース”と言うべきだろうか。赤丸で囲んだ部分は、2.5インチSSDが固定できるネジ穴で計2台分が用意されている |
2.5インチSSDを2台搭載すると、2口分のグロメット付きスルーホールを潰すことになる。なおSSDをマザーボードトレイ背面に固定する事も可能。銘柄をアピールしたいなら表面にマウントしよう |
拡張スロットのレイアウトはイマドキ仕様だ。まず通常の拡張スロットはATXでは標準的な全7段。さらに縦列に2段分を備え、グラフィックスカードの垂直マウントに対応している。構成パーツ中、最も高価になる可能性が高いグラフィックスカードだけに、左サイドの強化ガラス越しに魅せるレイアウトは、近頃のブームだ。ただしライザーケーブルはオプション扱い。ある程度の出費は覚悟しよう。
複数のスリットが入る拡張スロット金具。よく観察すると、必要箇所を切り取って使用する「分離タイプ」が採用されていた |
電源ユニットはボトムカバー(シュラウド)内部後方にボトムマウント。有効スペースは公称で220mmとされ、ハイエンドクラスの電源ユニットも搭載できる。搭載手順は後ほど解説するが、電源ユニット本体のインストールは右側面の開口部より行う事になる。
ちなみにボトムカバーについて”熱源分離”や”駆動音を閉じ込める”といった解説を目にする事があるが、煩雑なケーブル類の隠し場所(加えて空きスペースをシャドウベイとして利用)が本来の役割であろう。「TALOS P1」には上部に通気孔らしき穴や、左サイド側には電源ユニットの銘柄が露出できる”小窓”が用意されていた。
天井部分には計10個もの長方形カットが確認できる。なお前方にもハニカム状の通気孔があるため、電源ユニットとストレージの熱ごもり対策ではないだろうか |