エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.715
2019.01.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
最終セッションでは、構成パーツを実際に組み込み、作業にまつわる注意点や気になったこと、搭載後の周辺クリアランス等を詳細に解説していく。なお搭載手順は敢えてマニュアルに準じてはいない。支障が無ければ好きな手順で組み込みを行えばいいというスタンスだ。
305x330mm(12″×13″)のE-ATX規格までサポートする「TALOS P1」に、305×244mm(12″×9.6″)のATX規格マザーボードを搭載してみよう。搭載テストにはASUS「ROG STRIX H370-F GAMING」を用意。CPUクーラーやメモリなど、何も装着していない状態で、マザーボードトレイにマウントを試みた。
ASUS「ROG STRIX H370-F GAMING」搭載後の上方向/右方向クリアランス(実測値) |
E-ATX規格対応のマザーボードトレイとあって、ATX規格マザーボードの搭載作業は楽に進める事ができた。シャドウベイユニットなど、インストールの妨げになる物が一切ない。なおスタンドオフは6個が装着済みだが、3本を追加して固定を行っている。ちなみに搭載後のクリアランスは、上方向が実測約58mm、右方向が同約150mmだった。
ここでマザーボードにまつわる2つを計測。ひとつ目のCPUクーラー有効スペースは、公称で高さ170mmのところ、実測でも誤差の範囲内に収まる数値が確認できた。140mm口径ファンを搭載する中~大型クラスのサイドフロー型CPUクーラーも搭載できるだろう。もうひとつはCPUクーラーのメンテナンスホールだが、バックプレートを露出するには十分のサイズにカットできている事が分かった。
CPU上空クリアランスは十分に確保できている | CPUクーラーのメンテナンスホールは実測で各最大幅190mm、高さ158mmだった |
グラフィックスカード搭載テストには長さ約298mm(幅134mm/厚さ40mm)のASUS「STRIX-GTX1080-A8G-GAMING」を用意した。「TALOS P1」はマザーボードを搭載するメインエリアにシャドウベイユニットが無いため、拡張カード有効スペースは公称380mmと広く確保。市場で流通するほぼ全てのグラフィックスカードが搭載できると考えていい。当然ながら、搭載テストは物理的な干渉も無く、スムーズに作業ができた。
ちなみに「TALOS P1」は今流行の”グラフィックスカード垂直マウント”を実現する、縦列拡張スロットを2段分用意。水平マウントと垂直マウントの2タイプの搭載テストを試した。なお後者はライザーケーブル分を別途用意する必要から外出費はかさむものの、完成後の見た目はガラリと違ったものになる。
通常の水平マウント。拡張スロットの固定はPCケース内部側で行い、付属のインチネジを利用している |
流行の垂直マウント。縦列拡張スロットは2段だけに、搭載後の2スロット占有グラフィックスカードは、強化ガラス製左サイドパネルとかなり接近した状態になる。高負荷のGPU温度は一度チェックが必要かもしれない |