エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.717
2019.02.11 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
まずは「3DMark」に新たに追加された、DirectX Raytracing対応のレイトレーシング向けテスト「Port Royal」のスコアから確認していこう。なお今のところ、他のテストのようにプリセットは用意されておらず、総合スコアもGraphics scoreの数値がそのまま採用されるシンプルなベンチマークテストだ。
WQHD解像度(2,560×1,440ドット)を前提とした「Port Royal」だが、出荷時のスコアは8,374、フレームレートは38.75fpsで、コンシューマ向けでは最上位(TITAN RTXはやや特殊なので対象外)となるGeForce RTX 2080 Tiでも、レイトレーシングを使った描画はかなり重い処理であることがわかる。また「OC Scanner」の効果だが、総合スコアは約3%、フレームレートは1.25fps上昇し、40.00fpsへと引き上げられた。
次にDirectX 12に対応する「Time Spy」のスコアを確認しよう。今回はハイエンドグラフィックカードということを考慮して、プリセットはWQHD解像度の「Time Spy」と、4K解像度(3,840×2,160ドット)の「Time Spy Extreme」を選択している。
GeForce RTX 2080 Tiの中でも、最高クラスのチューニングが施されていることもあり、「Time Spy」のGraphics scoreは約15,000ポイント、「Time Spy Extreme」でも7,000ポイントを超えるスコアを計測した。テスト中の映像も滑らかに再生され、重量級のベンチマークということを思わず忘れてしまうほどだった。また「OC Scanner」の効果はいずれのベンチマークでも約6%で、クリックするだけの簡易チューニングとしては十分な効果を発揮している。
「3D Mark」系ベンチマークのラストは、APIにDirectX 11を使用する「Fire Strike」をチェックしていこう。プリセットは4K解像度の「Fire Strike Ultra」、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の「Fire Strike」を選択した。
「Fire Strike」では、Graphics scoreは35,000ポイントを超える圧巻のスコア。ちなみに総合スコアは27,000ポイントまでしか上がらず、完全にCPUがボトルネックになっている。また「Fire Strike Ultra」や「Fire Strike Extreme」のスコアの傾向は「Time Spy」とほぼ同様。テスト中の表示はいずれも滑らかで、コマ落ちは一切見られなかった。なお「OC Scanner」の効果は、「Fire Strike」では約3%とやや低調だが、その他はいずれも約5%で、クロック通り順当な伸びを示している。