エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.722
2019.03.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
まずは「3DMark」に新たに追加されたDirectX Raytracing対応レイトレーシングテスト「Port Royal」のスコアを確認していこう。
NVIDIAのコンシューマ向け最上位(TITAN RTXは除く)のGeForce RTX 2080 Tiにとっても重量級のベンチマークとなる「Port Royal」だが、「NVLink SLI」を構築することで性能は80%以上も向上。Graphics Testのフレームレートも38.46fpsから70.04fpsに上昇し、WQHD(2,560×1,440ドット)解像度であればマルチプレイでも十分な性能を発揮する。
続いてDirectX 12対応テスト「Time Spy」のスコアを確認しよう。今回はハイエンド環境ということを考慮して、プリセットはWQHD解像度の「Time Spy」と、4K解像度(3,840×2,160ドット)の「Time Spy Extreme」を選択している。
Graphics scoreは、「Time Spy」「Time Spy Extreme」とも80%以上、Graphics testのフレームレートも80%前後上昇。4K解像度の「Time Spy Extreme」でも60fpsを下回ることはなく、「NVLink SLI」の効果が遺憾なく発揮されている。ただし、総合スコアの伸び率は、CPUがボトルネックになるためか、「Time Spy」で約44%、負荷の高い「Time Spy Extreme」でも約48%に留まった。
「3D Mark」ベンチマークのラストは、APIにDirectX 11を使用する「Fire Strike」を確認していこう。プリセットは4K解像度の「Fire Strike Ultra」、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の「Fire Strike」の3種類を選択した。
まずGraphics scoreを確認すると「Fire Strike」では57%しか上昇せず、GPUへの負荷が小さいソフトウェア(ゲーム)では「NVLink SLI」の効果は薄い。一方、負荷が高くなる「Fire Strike Extreme」や「Fire Strike Ultra」では、それぞれ77%と83%に差が広がり、「NVLink SLI」を構築するメリットは大きいことがわかる。