エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.727
2019.03.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ここからはストレージ収納力をチェックしてみよう。まずはフロントパネル裏手のドライブ搭載スペースだ。出荷時は広い空間だが、付属のメタル製HDDケージを増設する事で、2.5インチSSDまたは3.5インチHDDが設置できる。
ABS樹脂製のパネルは背面側からロックを解除するだけで取り外しが可能 |
マザーボードトレイのフロント寄りには、計5枚のABS樹脂製パネルを装着。代わりにHDDケージを固定すれば、シャドウベイが完成する。なおHDDケージの固定は、予め装着されている3本のハンドスクリューにより、直接マザーボードトレイにネジ留めを行う事になる。
HDDケージの付属数は3個で、5箇所から設置場所が選択できるため、ロングタイプのグラフィックスカードを装着する場合は、拡張スロットの延長線上は設置を避けるといった使い方ができる |
ボトムカバー内部にもシャドウベイが用意されている。フロント寄りのエリアには、予めBOX形状のシャドウベイユニットがネジ留めされており、2.5インチSSDまたは3.5インチシャドウベイが最大2台搭載が可能。電源ユニットと同じボトム面を利用しているため、内部空間を分け合う格好だが、その分電源ケーブルの配線は最短で接続が可能。ケーブルマネジメントの観点からは最適なポジションだろう。
2.5/3.5インチ兼用のシャドウベイユニットは、3本のハンドスクリューで固定。ボトムカバー内部から取り外した状態でドライブの固定ができるため、たいへん扱い易い |
マザーボードトレイ裏手にまわると、CPUソケット周辺にブラケットが確認できる。CPUクーラーメンテナンスホールに被さるように装備されているのは、2.5インチSSDが2台搭載できるブラケットだ。その下にも2.5インチSSDが1台搭載できるブラケットも装備。このエリアだけで合計3台のSSDがマウントできる。裏配線に代表されるケーブルマネジメントが注目され、マザーボードトレイ裏手を有効に利用する設計が今や基本。この空間にピッタリなのが、スリムなストレージである2.5インチSSDというワケだ。ケーブルの配線に着目されて生まれた、思わぬ副産物と言えるかもしれない。
ハンドスクリュー1本でマザーボードトレイに固定された2台分の2.5インチSSDブラケット | こちらは1台分の2.5インチSSDブラケット。ハンドスクリューはグリップが細いタイプが使われている |
拡張スロットは、水平の横方向で全7段+垂直の縦方向で全2段が用意されている。後者は流行の垂直マウントを実現するもので、汎用のライザーケーブルを用意すれば、グラフィックスカードの冷却ファン面を左側面の強化ガラスと水平に設置が可能。魅せるPC構築には非常に効果的なスタイルでマウントができるというワケだ。なお有効スペースは、最大で長さ449mmまで。市販のグラフィックスカードなら、全てのモデルが搭載できるはずだ。
拡張スロット金具は独立タイプで、各々はハンドスクリューで固定。通気性を確保するメッシュ加工が施されている |
オプションの電源ユニットは、一般的なミドルタワーPCケース同様、ボトムレイアウトが採用されている。リア開口部には外周にブラケットを4本のハンドスクリューで固定。ここに電源ユニットをネジ留めし、背面から挿入する。なお同一フロアにはケージタイプのシャドウベイユニットがあり、有効スペースは公称で奥行き最大288mmまでとされている。