エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.729
2019.03.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Deepcool「GAMMAXX L240」(型番:DP-H24RF-GL240RGB) 市場想定売価税抜8,400円前後(2018年12月21日発売) 製品情報(Deepcool/株式会社アユート) |
まずはエルミタレビュー初登場となる、Deepcoolブランドについて簡単に触れておこう。Deepcool Industries Co., Ltd.(本社:中国)は、1996年に設立された老舗の冷却機器メーカーだ。もともとは、メーカー製デスクトップPCやサーバーなどのOEM向け空冷機器を中心に扱っていたが、自作PCの急速な普及に合わせて自作市場に参入した。
その後、PCケースや電源ユニット、簡易水冷ユニットなど順調にラインナップを拡大。さらに最近ではゲーミングブランドGAMER STORMを立ち上げ、キャビン型PCケース「Tristellar」「Quadstellar」や、DNAの二重らせんをイメージした水冷ユニット内蔵PCケース「Genome」など、ユニークな製品を数多く世に送り出している。
「COMPUTEX TAIPEI 2015」で披露された「Tristellar」(左)と、「COMPUTEX TAIPEI 2017」で披露された「Quadstellar」(右)。いずれもそのユニークなデザインとギミックで、大いに注目を集めた |
そして、昨年末に国内正規代理店の株式会社アユート(本社:東京都文京区)より取り扱いが開始されたのが、今回の主役である240mmラジエター採用のオールインワン水冷ユニット「GAMMAXX L240」。Deepcoolのメインストリーム向けCPUクーラー「GAMMAXX」シリーズ初の水冷ユニットで、240mmサイズラジエターを採用しながら、ハイエンドの空冷CPUクーラーとほぼ同等となる、市場想定売価税抜8,400円前後というコストパフォーマンスが魅力の製品だ。
コストパフォーマンスモデルを謳いつつ、ウォーターブロックやラジエターなど、冷却性能に関わる部分には妥協はない |
とは言え、冷却性能に関わる部分には抜かりなく、受熱ベースには熱伝導効率に優れる全銅製の大型ベースプレートとマイクロフィン構造を採用。さらに高い流量と水圧を可能にする「高効率インダクションモーター」や、熱循環効率と放熱面積を高めた「マイクロウォーターチャンネル」構造のラジエターを組み合わせることで、Intel製CPUなら165W、AMD製CPUなら250Wまでの対応が正式に謳われている。
黒をベースにボトムラインの青が映えるパッケージを採用。サイズは実測355×200×130mmで、裏面には詳細なスペック表が記載されていた |
またウォーターブロックと120mmファンには、LEDイルミネーション機能を搭載。さすがにコストパフォーマンスモデルということで、近頃流行りのアドレサブルRGBには非対応となるが、ASRock「Polychrome Sync」、ASUS「Aura Sync」、GIGABYTE「RGB Fusion」、MSI「Mystic Light Sync」機能を備えたマザーボードを使えば、システム全体でイルミネーションを同期することも可能だ。
本体や冷却ファンは、オールインワン水冷ユニットではおなじみの紙成型の緩衝材に丁寧に梱包されていた |