エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.731
2019.04.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ここからは3Dベンチマークテストを使い、グラフィックス性能への影響をチェックしていこう。まずは定番「3DMark」の計測から進めていく。なお今回はAPIにDirectX 12を使用する「Time Spy」「Time Spy Extreme」と、DirectX 11を使用する「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の計5種類のプリセットを使用した。
「Dynamic Local Mode」を有効にすると「Time Spy」「Time Spy Extreme」とも若干だがパフォーマンスが向上。また2950Xとの比較では、「Graphics Score」は2950Xを上回るものの、「Time Spy」では「Physics score」が伸び悩み、総合スコアでも一歩及ばない。ただし、負荷の高くなる「Time Spy Extreme」では、すべてのテストで優位に立ち、総合スコアでも上回った。
一方「Fire Strike」系のベンチマークでは、32コアというコア数をうまく活用できないようで、「Fire Strike」や「Fire Strike Extreme」では約6割、「Fire Strike Ultra」でも約7割と「Physics score」が伸び悩む。これに伴い「Graphics score」や総合スコアも上がり切らず、いずれも2950Xより悪い結果となった。
ここからは最も効果があるとされる、実際のゲームを前提としたテストを進めていこう。まずは人気オンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」の公式ベンチマークソフトからだ。描画品質は“最高品質”で、解像度は1,920×1,080ドットと3,840×2,160ドットの2パターンに設定した。
グラフィックスカードへの負荷が軽い1,920×1,080ドットでは、「Dynamic Local Mode」を有効にするとスコアは約25%、フレームレートは約15fps上昇。2950Xとの比較でも「Distributed Mode」を上回り、「Local Mode」に次ぐスコアを叩き出すなど、その効果はかなり大きい。
一方、グラフィックスカードへの負荷が高くなる3,840×2,160ドットでは、CPUやモードによる差がグッと縮まり、最大と最小の比較でもその差は1%未満に留まる。ただし、「Dynamic Local Mode」を有効にした2990WXが、「Local Mode」の2950Xを上回り、トップを獲得している点には注目だ。