エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.733
2019.04.16 更新
文:pepe
外観をチェックしたところで次は内部構成の確認をしていこう。「PG-MR」がターゲットにするミドルレンジとは、具体的にどのような構成なのか。なお、編集部に届けられた評価機は、基本構成から一部パーツをカスタマイズしたモデルになっている。
「PG-MR」の内部構造、その構成を詳しくチェックしていこう |
「PG-MR」の基本構成ではマザーボードにMSI「B360M GAMING PLUS」が採用されているが、評価機はMSI「Z390 GAMING PLUS」へと変更されている。MSIの象徴でもあるレッドカラーが映えるスタイリッシュな印象だ。従来の第8世代はもちろん、最新の第9世代Intel Coreプロセッサに対応。メモリスロットは最大4,400MHzのOCメモリに対応するDDR4 Boost設計、搭載するCPUによって高精度のPWMコントロールを実現するCore Boost機能、32Gbpsの理論転送速度を誇るM.2インターフェースを備え、ストレージの応答性を飛躍的に高めるIntel Optaneテクノロジーにも対応している。「GAMING」の名を冠したマザーボードは、ゲーミングはもとよりフルスペックマシンとしても十分に性能を発揮できるしっかりとした母艦だ。
レッドカラーが映えるスタイリッシュな印象の「Z390 GAMING PLUS」 |
標準構成のCPUには第8世代のIntel Core i7-8700(Coffee Lake)が搭載されている。最新の第9世代ではないが、6コア12スレッドで動作、ベースの動作クロックは3.20GHz、ターボブースト時の最大動作クロックは4.60GHzに達する。型落ちという言葉で片づけるには若干の違和感を覚えるほど、現行製品と比較しても遜色のない性能を発揮する。
そんなCPUを冷却するのはストームでおなじみのオールインワン水冷ユニット「Dynatron L5 Liquid Cooler」だ。4本のヒートパイプとアルミニウムフィンで構成されるラジエター(外形寸法W120×D152×H27mm)に高品質ポンプを内蔵。CPU接触部には熱伝導率の高い銅製ベースを組み合わせることで、優れた冷却性能を発揮。ラジエタ一体型の冷却ファンはブルーLED仕様の120mm口径で、スペックは回転数600~2,300rpm、風量34.8~88.93CFM、ノイズレベル17.3~37.7dBAとされ、静音性も期待できる。
ストームBTOでは2016年末より採用実績がある水冷式CPUクーラー「Dynatron L5 Liquid Cooler」 | ヘッド部分はとてもコンパクトでエアフローの障害となるものが無く、ラジエータに備えられたファンでケース後方へ排気される |
Intel Core i7-8700のTDPは65Wとそれほど高くないが、それでも連続した高負荷や特に室温が上がってしまう夏場は心配。そんな懸念も「Dynatron L5 Liquid Cooler」なら払拭してくれるだろう。予算が許すならばぜひともカスタマイズによるオールインワン水冷ユニットの導入を検討したい。
システムの冷却にはフロントに吸気用120mm口径ファンを2つ備えている |
「PG-MR」の標準構成は8GB×1枚の8GBシングルチャンネルだが、カスタマイズによりデュアルチャンネル対応のDDR4メモリを最大で4枚まで搭載可能。最大で16GB×4枚の64GBが選択できる。マルチタスクな用途であれば8GB×2枚の16GBデュアルチャンネルを構築したいところだ。用途や予算に応じてメインメモリを強化しよう。
「PG-MR」の標準構成は8GB×1枚の8GBシングルチャンネル | 評価機にはCrucialの8GBモジュール「CT8G4DFD824A」を実装、動作クロックはDDR4-2400MHz、動作電圧は定格の1.20V、最低構成は4GB×1枚から選択可能 |