BIOSTAR「H310MHD3」の動作チェック開始
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サーマルスロットリングによるボトルネックを抑えるため、CPUクーラーには敢えて高冷却なサイズ「風魔弐」を使用して検証を実施した
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画像による検証が一段落したところで、ここからはBIOSTAR「H310MHD3」をベースにしたPCを構築し、気になるパフォーマンスを検証していこう。CPUには、Coffee Lake世代のフラッグシップであるIntel Core i9-9900Kと、ローエンドのIntel Celeron G4900Tの2種類を用意。メモリは手持ちのDDR3-1866対応CORSAIR「CMZ8GX3M2A1866C9」で、比較対象として普段主に検証で使用しているASRock「Z390 Extreme4」とDDR4-2666の環境を用意した。
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Core i9-9900Kを搭載した場合の「CPU-Z 1.88.0」の結果。アイドル時は800MHz、マルチスレッド処理時は最高4.70GHzまで動作クロックが上昇した
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Celeron 4900Tを搭載した場合の「CPU-Z 1.88.0」の結果。アイドル時は800MHz、マルチスレッド処理時は定格の最高クロック2.90GHzまで動作クロックが上昇
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今回は機材の都合により、動作電圧1.35VのDDR3Lではなく、1.5VのDDR3メモリCORSAIR「CMZ8GX3M2A1866C9」を使用した
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DDR3メモリということで、やや不安はあったが1.35V/1,333MHzの設定で問題なく動作可能
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ただし「XMP profile」を読込、1,833MHzに設定した場合はUEFIすら立ち上げることができなかった
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機材の都合により、メモリは1.5V駆動のDDR3メモリを使用しているが、マザーボードの標準設定である1.35V/1,333MHzで動作させることができた。またCPUは、Core i9-9900K、Celeron G4900Tのいずれも問題なく認識し、最高クロックも規定通りだった。
ただし、Core i9-9900Kについては、マルチスレッドの高負荷処理を実行すると、頻繁に動作クロックが800MHzまで落ち込み、思い通りの性能が発揮できない現象が発生。CPUクーラーは、先日詳細検証を実施したサイズ「風魔弐」を使用しており、サーマルスロットリングが発生しているとは考えにくいことから、電力供給の方に問題があると判断した。
そこでUEFIの設定をいろいろ調整したところ、「CPU Power Management」の「Power Limit 1/2」の数値を標準の4,095,875mW(4,095W)から、95,000mW(95W)に変更することで、パフォーマンスの落ち込みを若干抑えることができた。電源回路が4フェーズしかない「H310MHD3」では、Core i9-9900Kが持つパフォーマンスを最大限に発揮するのは難しいようだ。
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「CPU Power Management」の「Power Limit 1/2」はいずれも標準で4,095,875mWに設定
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95,000mWに変更すると、クロックの最大値は低下するものの、性能の落ち込みを抑えることができた
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標準状態のままCore i9-9900Kを運用すると、マルチスレッド処理時に頻繁に800MHzまでクロックが低下する
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「Power Limit 1/2」を95,000mWにしたところ、3,600MHzで推移することが多くなり、800MHzまで落ち込む頻度を抑えることができた
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