エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.742
2019.05.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
Phantom Gaming Allianceデザインに仕上げられた「MasterBox K500 Phantom Gaming Edition」。とは言え、内部構造に限ってはベースモデル「MasterBox K500」のそれだ。ここからはシンプル設計が特徴とも言える筐体内部を駆け足でチェックしていく。
「MasterBox K500」はエントリークラスのミドルタワーPCケースだが、イマドキの設計らしくボトムカバー(シュラウド)を備えている。電源ユニットをスッポリと覆い隠すカバーは、強化ガラス製サイドパネル越しに見える内部を、スッキリとスマートに”魅せてくれる”。
取り外しは想定されていないボトムカバー。天板部にはスリットも確認できる |
そのボトムカバー(シュラウド)内部にマウントされるのが、底面設置の電源ユニットだ。有効スペースは公称で奥行き180mmまで。超ハイエンドクラスは例外ながら、一般的な電源ユニットであれば十分設置できる空間が確保されている。
電源ユニットは外部固定の枠にネジ留めし、スライドさせる仕組み。コネクタの抜き挿しをする作業は、電源ユニット本体の固定位置をずらせばいい |
冷却ファンの搭載スペースは計3箇所。フロントパネル部には120mmなら3基、140mmなら2基が搭載可能。標準でRGB LED 120mmファン2基が装着済みだ。なお120/140/240/280mmサイズラジエターの搭載にも対応する。次にリア部は120mmファン1基が搭載可能。排気用にノーマルタイプのファンが実装されている。もちろん最もオーソドックスな120mmサイズラジエターも固定できる。最後にトップパネル部だが、ここには120mmファン2基が増設可能。排気能力を高める事ができる。なお構造上、ラジエターの搭載はできない。
スケルトンタイプのフレームを採用する、RGB LED 120mmファン。追加投資なしに前面イルミネーションが楽しめる。もちろん外気を取り入れる冷却本来の役割も重要 |
外側はマグネット固定式防塵フィルタでカバーされているトップ部の増設スペース | LEDは非搭載のリア標準120mmファン。CPUソケット付近の熱籠もりを解消してくれる |
メインとなるドライブベイは、ボトムカバー(シュラウド)内部に設置。ケージタイプの3.5インチシャドウベイは、ABS樹脂製に専用トレイを2台分備え、2.5インチSSDも設置できる共用タイプとした。またマザーボードトレイ右手には2.5インチ専用トレイを1台分用意。出荷時のポジションから下部、またはボトムカバー天板の2箇所に移設する事もできる。
3.5インチHDDの固定はツールフリー仕様。ABS樹脂製専用トレイ底面のロックを解除し、スライド伸縮。両サイドのピンがHDDのネジ穴をロックする。なお2.5インチSSDは底面ネジ留め式 |
2.5インチ専用トレイはハンドスクリュー1本で固定。2.5インチSSDは底面ネジ留め式で、4パターンのポジションに設置する事ができる |
強化ガラス製サイドパネルが装備されている以上、魅せるPC構築にはケーブルの処理は重要だ。多くはボトムカバー(シュラウド)内部に収める事ができるため、比較的無造作に配線しても、それなりに仕上げる事はできる。とは言え熱心な自作派なら、裏配線スペースを有効に活用したい。いわゆる裏配線スペースは、公称15~23mm。要所にスルーホールも用意され、結束バンド(タイラップ)を引っ掛けるフックも複数装備されている。これらを上手に活用し、普段見えない部分も完璧に仕上げよう。