エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.750
2019.07.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
続いて「Define R6 USB-C」の内部構造を見ていく。今回はアップグレードが主たる目的だけに、まずは標準状態をしっかりと把握しておこう。特に劇的に変化するのは、ストレージ収納力だ。
天板が通気孔仕様のボトムカバー(シュラウド)。電源ユニットをすっぽり覆い隠す | 電源ユニットはボトムマウント。リアの独立した枠を電源ユニット側にネジ留めする仕組み |
開閉ドア内部には、140mmファン「Dynamic X2 GP14」が2基標準で装備されている。音を閉じ込めるドアの密閉具合から、通気性を懸念する声もあるだろう。しかしフロント両側面には幅約20mm、高さ約420mmにわたりスリットを設け、十分に通気性は確保できている。静音性を保ちつつ、フレッシュな外気を常時取り込む重要な役割を果たしてくれる。
なおフロント部は、120mmファン3基に換装が可能。ラジエターは120/240/360mm、または140/280mmサイズが装着できるように設計されている。
フロントファンの前面には着脱式の防塵フィルタを備え、ホコリの侵入を許さない |
ボタンをプッシュするだけで簡単に取り外せる第3世代「ModuVent™」。トップパネルを開放状態にすると、天板には120mmファン3基または140mmファン2基が増設できるようになる。さらに120/240/360mmサイズのラジエターもサポート。「Define R6 USB-C」は、密閉型の超静音志向から、一気に高冷却志向に性格を変える事ができるのだ。
シャーシ側のパネルはネジ留め式で着脱が可能。丸穴は給水口として活用できる「Water Cooling Fillport」。板厚は2mmで、穴の直径はφ25.4mmとされる |
リア部にもフロント同様、ホワイトカラーの「Dynamic X2 GP14」を1基標準で装備する。スペックは回転数が1,000rpmで、騒音値は18.9dBA、風量68.4CFM、風圧0.71mmH2Oとされ、国内市場では2016年11月より単体での販売も行われている。
なおこの部分には120mmファン搭載用ネジ穴(スリットタイプ)も設けられ、最もスタンダードな120mmサイズラジエターの簡易水冷クーラーもマウントできる。
マザーボードトレイ背面に標準装備されるNexus+ smart hub。この基板には、3pinコネクタ6口と、4pin(PWM)コネクタ3口を備え、合計9基の冷却ファンの電源供給を一括で賄う事が可能。セットアップは電源供給用SATAケーブルと、マザーボード上のCPUファンコネクタにケーブルを接続するだけ。複数ファン運用における、マザーボード上のコネクタ不足が解消できるだけでなく、ケーブルマネジメントの観点からも非常に優れた基板といえよう。