エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.752
2019.07.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
続いて「Radeon RX 5700 XT」を分解して、リファレンスクーラーの構造を確認していこう。冷却ファンは円筒形のブロワーファンで、ヒートシンクの受熱部分には、銅製の大型ベイパーチャンバーベースを採用。さらに基板のたわみを防止するとともに、メモリや電源回路の冷却をサポートするメタルフレームを搭載する。
リファレンスクーラーは、ブロワーファン、ヒートシンク、メタルフレームの3つの主要パーツで構成 |
メタルフレームには熱伝導シートが貼り付けられ、基板の歪みを抑えるだけでなく、メモリや電源回路の放熱も行われる |
ブロワーファンは、4pinPWM制御のDELTA「BFB1012SHA01」を採用 |
ヒートシンクには大型の銅製ベイパーチャンバーベースを搭載。受熱部分には熱伝導効率の高いグラファイトシートを貼り付け |
画像セッションのラストは、VGAクーラーを取り外した基板側をチェックしていこう。リファレンス基板の電源回路は7フェーズで、GPUコアを囲むように8枚のビデオメモリが実装されていた。また「Radeon VII」と同じく、高さを抑えるために、薄型のフェライトコアチョークやタンタルコンデンサなど、厳選されたパーツが採用されていた。
主要なパーツはヒートシンクのある後方に集中。ブロワーファンのある前方は電源コネクタやファンコネクタのみのシンプルな構成だ |
製造プロセス7nm、「RDNA」アーキテクチャを採用する「Navi」こと「Radeon RX 5700」シリーズ |
基板のほぼ中央に配置された7フェーズの電源回路 |
ローハイトのフェライトコアチョークや、タンタルコンデンサを採用。基板上に一般的な電解コンデンサは一切搭載されていない |
8枚のビデオメモリは、GPUを囲むようにコの字型に配置 |
Samsung製GDDR6「K4Z80325BC-HC14」、1枚あたりの容量は1GB(8Gb)、転送速度は14Gbps |
基板側面に実装された8+6pinの補助電源コネクタの下には、薄型のフェライトコアチョークを搭載 |
「Radeon RX 5700 XT」は、基板裏面にアルミニウム製のバックプレートを標準装備 |
電源回路を中心に、裏面にもICチップが複数実装されていた |
VGAクーラーは4本のネジで固定するリテンションによって、GPUコアへの密着度を上げている。なおネジの1本はAMDロゴが印刷された「WARRANTY VOID」シールで封印されている |
PWMコントローラは、International Rectifier「IR35217」で、コンデンサにはこちらもタンタルコンデンサを搭載 |