エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.756
2019.07.23 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
M.2 SSD専用ヒートシンク「M.2 Shield Frozr」の実力を検証 |
64Gbpsという広大な帯域幅を誇る、PCI-Express4.0(x4)接続のM.2スロット「Lightning M.2」。その全てにアルミニウム製のヒートシンク「M.2 Shield Frozr」が標準装備され、最新SSDを搭載した場合でもサーマルスロットリングを解消し、常に安定したパフォーマンスが発揮できるという。そこで、今回はCFDブランドのPCI-Express4.0対応NVMe M.2 SSD「PG3VNF」シリーズを使い、その性能をチェックしてみることにした。
今回は、チップセットファンからのエアフローが最も少ない最上段の「Lightning M.2」を使いテストを実施した |
検証に使用した「Lightning M.2」は、チップセットファンによるエアフロー効果が最も少ない最上段のスロットで、負荷テストは「CrystalDiskMark 6.0.2」をデータサイズ32GiB、テスト回数9回を3回連続で実施。その温度と転送速度の推移を「HWiNFO64」で測定した。
ヒートシンクなしの「CrystalDiskMark 6.0.2」スコア | ヒートシンク装着時の「CrystalDiskMark 6.0.2」スコア |
今回の検証機では水冷クーラーを使用しているため、CPUクーラーからの風がまったくないこと。そしてチップセットファンからの風もあまり期待できない最上段のスロットを使用していることもあり、「ヒートシンクなし」の状態ではテスト開始とともに一気に温度が84℃まで上昇。その後はサーマルスロットリングによって75℃~84℃の間を維持するものの、パフォーマンスは大幅に低下。3回目のテストではシーケンシャル読込は1,100MB/sec、書込も1,160MB/secまで落ち込んだ。
一方「ヒートシンク装着時」は温度上昇が緩やかになり、最高温度も74℃までしか上がらなかった。サーマルスロットリングも一切発生せず、読込、書込ともフラットなグラフだ。最も冷却的に厳しいスロットでの検証でこの結果であれば、どこのスロットにSSDを実装した場合でも冷却性能が不足することはないだろう。