エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.759
2019.07.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
最後に、RGB LED 120mmファンのイルミネーション機能を理解しておこう。フロント3基、リア1基のRGB LEDファンは、マザーボードトレイ背面に設置された「RGBファン用ハブ」に接続することで回転および発光する。言い換えれば「RGBファン用ハブ」に接続しなければ、回転も発光もできない。
また「RGBファン用ハブ」は、4pinタイプのLEDヘッダピンを対応マザーボードに接続、電源供給用に4pinペリフェラルコネクタも接続する必要がある。これで準備は完了だ。
中央のPowerスイッチ右側2つ目のボタンが「LEDコントロールボタン」だ |
発光アクション操作は2パターンで、フロントトップに設置された「LEDコントロールボタン」をプッシュするごとに単色によるカラー変更やスタティック、7色フラッシュ(7-color cycling)、3色フラッシュ(3-color cycling)、ブレスモード、消灯が選択可能。そして「LEDコントロールボタン」を3秒長押しすることで、対応マザーボードのRGB LED制御ユーティリティと同期ができるようになる。
このように「LEDコントロールボタン」があることで、「CMT520」単体で手軽に発光アクションが楽しめる。さらに構成パーツのイルミネーションと同期すれば、より一体感のあるPCが完成する。せっかくの装備品を存分に楽しみたい。
これまで強化ガラスとRGB LEDイルミネーションファンで構成されたPCケースを、数多く触れてきた。そもそも強化ガラスは素材の特性から、立体的に曲げたり膨らませたりすることができない。よってガラスを装着した面はおのずとフラットで、案外特徴が出しにくい。これこそが「どれも同じに見える」一番の要因であり、”興味がない人にとっては、より興味をなくす”存在として、一緒くたにされてしまいがちだ。
とはいえ、実際に発光した完成品を目の当たりにすると思いのほか悪くない。発光アイテム特有の、派手で眩しいといった事はなく、「CMT520」のイルミネーション機能は、薄い色が付けられた強化ガラスが輝度をほどよく軽減してくれている。
後から買い足せばそれなりのコストがかかるRGB LEDファンを、標準で4基備えた良好なコストパフォーマンス。奇をてらわない内部設計も隠れたアピールポイントで、シンプルな構造は組み込みがし易く、好感が持てた。自作PCパーツ市場ではまだまだこれからのFSP。「CMT520」で弾みを付けて、じっくりと市場に根付かせてほしい。
協力:FSP