エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.759
2019.07.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
パッケージから評価機を取り出し、外観デザインからチェックを開始しよう。フロントと左側面に強化ガラスを使ったお馴染みのスタイルだが、「CMT520」ならではの仕掛けもあるだろう。細部をじっくり観察する事で、設計者の意図に触れつつ、アピールポイントを見出していこう。
まずはPCケースの顔となる、フロントパネルデザインをチェックしてみよう。全面を覆うのは強化ガラスで、標準装備品の冷却ファン3基が透けて見える。なおスモーク掛かった色付きガラスは、内蔵LEDイルミネーションの輝度を抑える役割を果たしている。
あえて透過率を下げ、LEDの”ギラギラ感”を抑える色付き強化ガラス。中央下部にはFSPのロゴがデザインされていた |
強化ガラスが装着されたフロントパネルの枠部分はABS樹脂製。スチール製シャーシには、左右各4本のファスナーで固定されている。取り外しは下部の隙間からフロントパネルを握り、引き剥がす手順だが、一般的なPCケースよりもかなり固い。ABS樹脂パネルや強化ガラスにダメージを与えないためにも、樹脂製のヘラ等で慎重にこじ開けていくことをお勧めしたい。
フロントパネル上部は、各種スイッチ&アクセスポートからのケーブルが接続されているため、引き剥がす際に断線する可能性がある。近頃ではこのスタイルが減る傾向にあるため、「CMT520」もユーザー側の負担を減らす設計が望ましかった |
フロントアクセスポートおよびスイッチ類は、使い勝手を考慮し、フロントトップの傾斜部に集約されている。個別に見ていくと、中央の6角形はPowerスイッチで、右隣はResetスイッチ。さらに右隣には「LEDコントロールボタン」が用意され、標準ファンのイルミネーション変更ができる。なお左端はUSB3.0ポートが2口、右端にはUSB2.0ポートが2口あり、Powerスイッチ左手にはマイクとヘッドホン端子が装備されていた。
トップパネルの大部分は、防塵フィルタが標準装備された通気孔仕様。3基のフロント標準ファンが象徴するように、「CMT520」は静音特化型ではなく、冷却を重視したハイエンド志向の設計コンセプトである事が分かる。
なお防塵フィルタはマグネット固定式で、容易な着脱からメンテナンス性に優れている。またシャーシ面の通気孔には冷却ファン増設用の穴が設けられている。これについては後ほど詳しく解説しよう。
防塵フィルタサイズは実測で約370x165mm。着脱が容易だけに、こまめに掃除ができる |