エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.759
2019.07.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
次にドライブベイレイアウトを個別にチェックしよう。唯一の3.5インチシャドウベイは、フロントパネル裏手、ボトムカバー内部に装備されている。底面に設置されたケージタイプのシャドウベイユニットは、ABS樹脂製の専用トレイを2台分用意。3.5インチHDDまたは2.5インチSSDが最大2台搭載できる。
「CMT520」では唯一の3.5インチHDD搭載スペース。ケージタイプの専用トレイは2台分を用意した |
左側面からアプローチし、マザーボードトレイ右手の空きエリアを見ると、2.5インチSSDが2台並べて固定できるネジ穴が用意されている。厳密には”シャドウベイ”ではなく、”2.5インチSSD固定スペース”になるだろう。近頃のPCケースでは採用例が多く、空きスペースを無駄にしない、価値ある有効利用方法だ。
4つのネジ穴を作るだけで2.5インチSSDが固定できるとあって、最近では採用例が多い搭載スペース。強化ガラス製サイドパネル越しに銘柄がアピールできる”絶好のポイント”でもある |
2.5インチ専用シャドウベイは、マザーボードトレイ背面にも用意。CPUクーラーメンテナンスホール下には、ハンドスクリュー1本で固定された専用ブラケットが装着済み。ここには2.5インチSSD2台分のネジ穴が設けられていた。
スリムな筐体が特徴のストレージとあって、裏配線スペースにも難なく収める事が可能。小さな2.5インチSSDは、PCケースの設計を変えた、とても大きな存在と言えるだろう |
拡張スロットは全8段。独立した拡張ブラケットにはパンチング加工が施され、通気孔としての役割を兼ねている。ちなみにグラフィックスカード(または拡張カード)の固定は、PCケースの外部でネジ留めを行う仕組み。外部固定式にする事で、筐体内部の有効スペースを多少広く確保できる。内部容積が限られた、エントリークラスのPCケースで今なお多く見られる手法だ。
拡張スロットの着脱には、1本のハンドスクリューで固定されたブラケットを右手にスライドさせる。拡張カードの固定が済んだところで元に戻せば、側面から拡張ブラケットを固定できるというワケだ |
イマドキのPCケースでは採用率が高いボトムカバー。「CMT520」も例外では無く、電源ユニットがスッポリと収まる空間を確保し、下段部分を区切った。なおユニークなのは、ボトムカバーを形成するカバー部は着脱が想定されない作り付けだが、電源ユニットが搭載される上空を大きくカット。これにより、モジュラー式コネクタの着脱作業がし易くなる。ちょっとした事だが、あまり見かけない手法は意外にも使い勝手がよさそうだ。
ボトムカバー天板を大きくカット。なお付属のアクリル板「電源カバー様アクリルバッフル」にはマグネットが装着済みで、開口部を塞ぐ役割を果たす |
ボトムカバー内部に収める電源ユニット搭載スペース。底面には吸気ファンのエアフローを確保する通気孔&スライド着脱式防塵フィルタを装備。設置面は3.5インチシャドウベイユニットとスペースを分け合う事になり、奥行きは200mmが確保されている。
なお最後の組み込みセッションで解説するが、搭載方法は背面にネジ留めされたスチール製の枠に電源ユニットを固定し、これをシャーシに戻す”背面スライド式”を採用。モジュラーケーブルタイプなら、後の増設時に作業がし易い利点がある。
魅せるPC構築による強化ガラス採用を意識し、電源ユニット搭載部には銘柄がアピールできる小窓を装備。実測で幅約125mm、高さは約65mmだった |