エルミタ的「編集部で使ってみた」
2019.08.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
上海問屋「結露注意!極冷モバイルペルチェクーラー」 直販価格税抜2,780円(2019年8月現在) 製品情報(上海問屋) |
いまスマートフォンクーラーがアツい。それは何も暑さを増していくこの季節だからということに限らず、昨今スマートフォンの発熱が気になるシチュエーションが増えているためだ。
特に多くのユーザーがプレイするスマートフォンゲームでは、リズムゲームやバトルロイヤルゲーム、本格的なMMORPGなど、大きな発熱をともなうタイトルが増えてきた。日常的にプレイする中で、あまりの発熱の大きさから、プレイ内容よりスマートフォンのコンディションに気を取られてしまう・・・という経験がある人もいるだろう。そもそも熱ダレが原因でカクつきが発生したり、“熱い板”を持ち続けなくてはならない不快さは、何より避けたいところだ。
スマホゲーマーにとって、特にこの季節は欠かせない装備になりそうなスマホクーラー。6月から7月頃にかけて、新たにペルチェ素子を採用したモデルが登場している |
そうしたニーズに応えるのがスマートフォンクーラーで、一般的には冷却ファンの風で端末を冷やす空冷タイプがほとんど。ゲームグリップにファンを内蔵したものや複数ファンを搭載したモデルも存在しているが、最近になりいわば“最終兵器”として登場した新機軸がペルチェ素子を採用したクーラーだ。
ペルチェ素子といえば、2種の金属接合部に電流を流すことで熱移動が発生する仕組みを利用した、板状の半導体素子のこと。自作市場ではすっかり懐かしの存在になってしまったが、“熱移動”という概念上(多少の制約はあるものの)熱源から熱を奪う能力は卓越しており、理論上は吸熱部を氷点下にできる可能性すらもっている。
吸熱性能はご立派ながら、ペルチェ素子自体の発熱が大きい(放熱が大変)、周辺環境との温度差で結露が発生するなど、自作PCとの相性はあまりよくなかった。最後のペルチェ採用クーラーとくれば、10年前のCoolerMaster「V10」になるのだろうか |
それをスマートフォンクーラーに使うとは・・・というのが第一印象だったワケだが、今回の主役である「結露注意!極冷モバイルペルチェクーラー」は、スマートフォンに接する冷却パッド面をわずか数秒で約3℃まで下げる能力をもつ。まさにスマートフォンを強制冷却するクーラーだ。
また、放熱にともなう騒音値は30dBA前後とされ、これは一般的に“ささやき声”レベルとして定義される程度。内蔵ファンによる動作音はそれほど気にならないだろう。