エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.769
2019.08.25 更新
文:pepe
サイコム「G-Master Hydro X570A」 基本構成価格税込264,730円(2019年8月現在) 製品情報(株式会社サイコム) |
CPUの冷却こそ、空冷を凌ぐオールインワン型水冷ユニットの選択肢が市場に溢れている。しかしGPU(グラフィックスカード)の水冷化については、まだまだ一般的とは言い難い。そもそも前者は汎用品が当たり前であることに対し、後者は基板(GPU)とVGAクーラーのセット販売が基準。汎用品に換装する事でたちまち保証が無くなると言った高いハードルが立ちはだかっている。一部でメーカー製水冷グラフィックスカードが販売されているものの、非常に選択肢が限られているのが現状だ。
今回取り上げるBTOカスタマー・サイコムは、グラフィックスカードの水冷化という市場からの要望に応えるべく、2013年よりCPUとグラフィックスカードを水冷化したデュアル水冷PCを製品化。現在の「G-Master Hydro」シリーズは、同社の代表的なモデルとして知られている。
国内初となるGeForce RTX SUPERの水冷化と、第3世代Ryzenを水冷化したデュアル水冷マシン |
そんなサイコムが、国内初となるNVIDIA GeForce RTX SUPERの水冷化と、第3世代Ryzenを水冷化した最新モデルを発表。自作派からも大いなる注目を集めている。発売後たちまち受注集中による品薄状態という最中、今回は貴重な評価機を借り受け、自作派も羨むデュアル水冷PCを検証していこう。
まずは今回の評価機である「G-Master Hydro X570A」の構成を確認しよう。CPUは爆発的な人気でいまだに品薄の状態が続く、第3世代AMD Ryzen 7 3700X。グラフィックスカードは最新のNVIDIA GeForce RTX 2070 SUPERが搭載されている。これらをサイコム自身でオリジナルの水冷化を施した。
マザーボードはAMD X570チップのASRock「X570 Extreme4」、メモリは第3世代Ryzenに対応する16GB(8GB×2枚)のDDR4-3200MHz、ストレージはIntel 3D NAND(QLC)を採用したNVMe対応のM.2 2280「Intel SSD 660p」シリーズの512GBを搭載する。
またPCケースには「G-Master Hydro」シリーズ定番のFractal Design「Define R6 Black TG」が採用され、5.25インチベイにはASUS「DRW-24D5MT」DVDドライブ、電源ユニットには80PLUS GOLD認証の750W電源、SilverStone「SST-ST75F-GS V2」を搭載。OSはWindows 10 Home 64bit版がプリインストールされ、キーボード、マウス、液晶ディスプレイはオプション扱いとなる。