エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.769
2019.08.25 更新
文:pepe
次に「G-Master Hydro X570A」の内部を見ていこう。強化ガラスのサイドパネルを取り外すことで、デュアル水冷システムの存在感がより際立つ。
CPUを冷却するのは、サイコムのBTOで数多くの実績があるオールインワン水冷クーラーAsetek「650LS RGB」。ポンプ一体型ウォーターブロックには、熱伝導率に優れた銅製コールドプレートを搭載し、ヘッド部分の「@Sycom」ロゴ部にはRGBイルミネーションが内蔵されている。
なおカスタマイズ可能なCPUのラインナップは、Ryzen 5 3600、3600X、Ryzen 7 3700X、3800X、Ryzen 9 3900X(2019年8月現在)。標準構成は市場でも一番人気のRyzen7 3700Xだ。今回の評価機は基本構成から仕様変更されており、最上位モデルであるRyzen 9 3900Xが搭載されていた。
グラフィックスカードの冷却には、Asetek「740GN」を採用。サイコムBTOではお馴染みの独自水冷システムだ。カスタマイズ可能なグラフィックスカードは、GeForce RTX 2070、GeForce RTX 2080、GeForce RTX 2070 SUPER、GeForce RTX 2080 SUPER、GeForce RTX 2080 Ti(2019年8月現在)。標準構成ではGeForce RTX 2070 SUPERが採用され、評価機にはGeForce RTX 2080 SUPERにカスタマイズされていた。
PCIスロットのネジ穴を利用して重量級のグラフィックスカードを固定する独自の「カードキーパー」を装着。カード本体や水冷ホースの自重によるたわみを防止する |
7月下旬に発売されたばかりのGeForce RTX 2070 SUPERやGeForce RTX 2080 SUPERがあっという間に水冷化できたその背景には、長年にわたり協力関係にある長尾製作所の存在がある。「G-Master Hydro」シリーズでは、以前より長尾製作所製のリテンションが使用されており、RTX SUPERシリーズについては従来のRTX 20×0シリーズとネジ穴の位置が同じである事から、いち早く水冷化が実現できたわけだ。
マザーボードのカスタマイズは、AMD第3世代Ryzenシリーズの性能を最大限に引き出すべく、全てAMD X570チップセットを採用。MSI「MPG X570 GAMING PLUS」、GIGABYTE「X570 AORUS ELITE」、ASUS「TUF GAMING X570-PLUS」、ASUS「ROG STRIX X570-F GAMING」、ASRock「X570 Extreme4」、ASRock「X570 Taichi」(2019年8月現在)が選択できる。
なお標準構成はASRock「X570 Extreme4」だが、評価機はGIGABYTE「X570 AORUS ELITE」に変更されていた |
メモリは8GB(8GB×1枚)、16GB(8GB×2枚)、32GB(16GB×2枚)、64GB(16GB×4枚)から選択可能で、すべてに8層基板のDDR4-3200MHzが使用されている。過去AMD CPUで自作したユーザーなら、AMD CPUと高クロックメモリの組み合わせに悩まされたことがあるかもしれないが、サイコムではすべてメジャーチップ、第3世代Ryzenに対応するメモリのみが扱われている。標準構成では16GB(8GB×2枚)が搭載されるが、評価機には32GB(16GB×2枚)構成にアップグレードされている。
評価機に搭載されていたメモリはCrucialブランドの「CT16G4DFD832A」、動作クロックは3200MHz、動作電圧は1.2V |