エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.770
2019.08.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
第3世代Ryzenシリーズの性能を最大限に引き出すべく設計された電源周りからチェックしていこう |
高い安定性と耐久性を謳う「X570 Steel Legend」にとって、電源周りの設計はとても重要な要素だ。フェーズ数はデジタルPWMによる10フェーズで、ハイエンドモデルが揃うAMD X570チップセットモデルではやや控え目。しかし、通常の3倍の飽和電流を誇る「プレミアム60Aパワーチョーク」や、最低12,000時間以上の寿命を持つ「ニチコン製12K ブラックコンデンサ」による「Combo Caps」設計、最大50Aの連続電流を制御できる低発熱MOSFET「50A Dr.MOS」、電気抵抗を低減した「Hi-Density Power Connector」など、ハイエンドモデルと同じ厳選した高品質なパーツを採用することで、CPUが必要とする電力を安定して出力できるよう設計されている。
CPUソケット左側と上側の2ブロック構成の電源回路には、それぞれ「XXLアルミニウム合金製ヒートシンク」を搭載 |
8+4pinの電源コネクタは、いずれも電気抵抗を低減した「Hi-Density Power Connector」 |
MOSFETは、ドライバIC、ハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFETを統合した「50A Dr.MOS」。なお「プレミアム60Aパワーチョーク」の間には、効率よく風が通り抜けるよう隙間が設けられている |
AMDプラットフォーム向けデジタルPWMコントローラRenesas「ISL69147」 | アルミニウム製のヒートシンクは、それぞれ2本のネジで基板に固定 |
CPUソケットはこれまで通りSocket AM4で、裏側にはメタル製のバックプレートを搭載 |
「X570 Steel Legend」に実装されるチップセットは、PCI-Express4.0に対応するSocket AM4向け最上位「AMD X570」。自動チューニング機能「XFR2 Enhanced」や「Precision Boost Over Drive」に加えて、ストレージ高速化技術「StoreMI」もサポートしており、SSDとHDDを組み合わせた高速ストレージ環境の構築も可能だ。なおチップセットヒートシンクには、M.2 SSDもまとめて冷却する36.8×7mmの冷却ファンが実装されていた。
従来の2倍の帯域を実現したPCI-Express4.0に対応するAMD X570チップセット。特に帯域幅が飽和していたNVMe M.2 SSDでは効果が大きい |
チップセットヒートシンク一体型の「Full Coverage M.2 Heatsink」には、ファン吸気用のスリットが設けられている |
冷却ファンは、製品寿命50,000時間の36.8×7mm EBRファンを搭載。基板には3pinコネクタで接続 |
チップセットファンの回転数は「インタラクティブUEFI」の「H/W Monitor」→「Fan Configuration」→「SB_FAN1 Setting」で制御できる |