エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.771
2019.09.06 更新
文:松野 将太
SAPPHIRE Technology「SAPPHIRE PULSE RX 5700 XT」 実勢価格59,000円前後 SAPPHIRE Technology「SAPPHIRE PULSE RX 5700」実勢価格51,000円前後 製品情報(SAPPHIRE Technology) |
コストパフォーマンスに優れる「SAPPHIRE PULSE」シリーズから登場した「SAPPHIRE PULSE RX 5700/5700 XT」は、それぞれAMDのRadeon RX 5700/5700 XTを搭載したグラフィックスカード。SAPPHIRE Technology製のRadeon RX 5700シリーズは7月7日のGPU販売解禁時にもリリースされている。しかし、オリジナルのVGAクーラーを搭載した製品は今回が初めてだ。
画像左が「SAPPHIRE PULSE RX 5700 XT」、右が「SAPPHIRE PULSE RX 5700」。一見まったく同じ外観だが、ヒートパイプ本数や配置が異なる |
基本的にはコストパフォーマンスモデルという位置づけだが、共にベースクロック、ゲームクロック、ブーストクロックは、いずれもリファレンス仕様より高めに設定されている。劇的な性能アップはないが、もともとRadeon RX 5700シリーズ自体がWQHD(2,560×1,440ドット)解像度までのPCゲームの快適動作をターゲットにしていることもあり、これらの解像度での動作はより安定すると考えていい。実際の性能については、後半のセッションで紐解いていく。
VGAクーラーには2基の大口径静音ファンを備えた「Dual-Xクーリングテクノロジー」を採用。ファン部分の95mmブレードは、低騒音で大きなエアフローとヒートシンクカバー範囲を得られるとしている |
オリジナルのVGAクーラーには、静音仕様のデュアルボールベアリング内蔵ファンを2基搭載。基板には長寿命のコンデンサに代表される高品質コンポーネント、補助電源コネクタ用回路のヒューズやデュアルBIOS等が採用される。いまどきのグラフィックスカードらしく、品質と堅牢性に対する取り組みもしっかりしている。
専用ユーティリティ「TriXX」は、9月上旬に正式対応となる予定。GPUのオーバークロックやモニタリングが可能だ |
また、従来通り専用ユーティリティ「TriXX」によるオーバークロックやモニタリングにも対応するほか、新たに「Radeon Image Sharpening」を統合化したブースト機能が用意された。ただし、原稿執筆時点では「TriXX」の対応が間に合っておらず、オーバークロック検証が実施できなかったことには留意いただきたい。正式対応は9月上旬を予定しているとのことだ。