エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.771
2019.09.06 更新
文:松野 将太
ここからは「SAPPHIRE PULSE RX 5700/5700 XT」の性能をベンチマークで性能を検証していこう。テスト環境のCPUはすっかり定番と化しつつあるAMDの第3世代Ryzen上位モデル「Ryzen 7 3700X」で、GPUドライバは「Adrenalin 2019 Edition 19.8.1」を使用した。
検証機。起動時には側面のSAPPHIREロゴが発光する |
「GPU-Z」で取得した「SAPPHIRE PULSE RX 5700 XT」(画像左)と「SAPPHIRE PULSE RX 5700」(画像右)の情報 |
まずは、3D描画性能を確認できる定番ベンチマークソフト「3DMark v2.9.6631」の結果を確認していこう。DirectX 12対応のテスト「Time Spy」では、プリセットはWQHD(2,560×1,440ドット)解像度の「Time Spy」、および4K解像度(3,840×2,160ドット)の「Time Spy Extreme」を選択している。
製品が想定するターゲットとなるWQHD解像度の「Time Spy」テストでは、両GPUの総合スコア差は10%ほど。4K解像度では約9%とわずかに差が縮まるものの、それでも小さくないパフォーマンスのギャップがあることが分かるだろう。「Time Spy Extreme」のスコアは悪いというほどではないが、快適に動作しているとも言い難く、それぞれのテストも平均30fpsが出るか出ないか、というレベル。本来想定していない負荷とあって、”ゲームもプレイできなくはないが、あまり快適ではない”という印象だ。
続いてはDirectX 11対応テストである「Fire Strike」のスコアをチェックする。プリセットは4K解像度の「Fire Strike Ultra」、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の「Fire Strike」の3種類を選択した。
こちらのテストでも、さきほどの「Time Spy」と同じく、両者の差はおおむね10%前後に収まっている。最終的にはおよそ8,000円の価格差をどう捉えるか、という話になりそうだが、フルHD解像度で構わない、あるいはリフレッシュレート60Hzまでのディスプレイしか所持していない場合は「SAPPHIRE PULSE RX 5700」、ハイリフレッシュレート液晶を使用してフレームレートを安定させたい場合やWQHD解像度でのゲームには「SAPPHIRE PULSE RX 5700 XT」を選ぶといいだろう。