エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.779
2019.09.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Intel Core i7-9700K 実勢売価税込45,000円前後(2019年9月現在) 製品情報(Intel) Intel Core i7-9700KF 実勢売価税込43,000円前後(2019年9月現在) 製品情報(Intel) Intel Core i7-9700 実勢売価税込42,000円前後(2019年9月現在) 製品情報(Intel) Intel Core i7-9700F 実勢売価税込37,000円前後(2019年9月現在) 製品情報(Intel) |
今回の主役である「Core i7-9700」シリーズは、Coffee Lake Refreshこと第9世代Intel Coreシリーズに属するハイエンドモデル。Intelのメインストリーム向け最上位「Core i9-9900」シリーズと同じ、物理8コアながら、Hyper-Threading機能やキャッシュメモリ(16MB→12MB)の削減など、主にマルチスレッドに関連するスペックを控えめにすることで、価格が抑えられている。
現在国内発売中の「Core i7-9700」シリーズ。ディスプレイ出力の有無や、動作クロックの違いにより4モデルがラインナップする |
一方、動作クロックについては、ベースクロックが最高3.60GHz(「Core i7-9700/9700F」は3.00GHz)、ブーストクロックは最高4.90GHz(同4.70GHz)に達し、その差はごくわずか。ゲームをはじめとした、シングルスレッド性能が重要な処理では「Core i9-9900」シリーズとほぼ同等のパフォーマンスが期待できる。
原稿執筆時点での各ショップのCPU価格表。今回検証を行う「Core i7-9700」シリーズを含む、Coffee Lake Refreshについては、ほぼ品切れは解消。入手性はかなり改善している |
現在のラインナップは、昨年11月に発売が開始された「Core i7-9700K」、今年4月に発売が開始された「Core i7-9700KF」、そして今年6月に発売が開始された「Core i7-9700」「Core i7-9700F」の計4モデル。「Core i7-9700K」と「Core i7-9700KF」は、倍率変更によるオーバークロックが可能でTDPは95W。「Core i7-9700」と「Core i7-9700F」はオーバークロックに非対応となる分、TDPは65Wとかなり控えめ。さらにリテールクーラーが付属するため、組み立てコストを抑えることができるのもメリットだ。
「Core i7-9700K」「Core i7-9700」には、シェーダー数24基のIntel UHD Graphics 630を内蔵。別途グラフィックスカードを用意しなくてもディスプレイ出力が可能だ |
また「F」モデルは、グラフィックス機能Intel UHD Graphics 630が無効化されているだけでなく、「Intel vPro」「インテル ステーブル・イメージ・プラットフォーム・プログラム 」(Intel SIPP)、「インテル トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー」(Intel TXT)にも非対応となる。一般的な用途では大きな影響はないものの、ビジネス向けとして使用する場合には注意したい。
今年4月にアナウンスされたCoffee Lake Refreshの新ラインナップ(一部抜粋)。「Core i7-9700」シリーズには、さらにTDP35Wの「Core i7-9700T」が用意されている |
なおIntelでは、さらにTDPを35Wに抑えた「Core i7-9700T」をラインナップしているが、こちらは原稿執筆時点でまだ国内発売は開始されていない。