エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.779
2019.09.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
続いて、人気MMORPGのベンチマークテスト「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」をチェックしていこう。設定は、APIがDirectX 11、描画品質は“最高品質”で、グラフィックスカードに合わせて解像度は1,920×1,080ドットと2,560×1,440ドットの2種類で測定を行った。
比較的CPU性能の影響が大きいゲームベンチマークとして知られている「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」だが、グラフィックス性能が飽和している1,920×1,080ドットでも、「K」モデルと「無印」モデルの差は約5%、グラフィックスへの依存度が高くなる2,560×1,440ドットではわずか約2%に留まる。このことから、「Core i7-9700」シリーズであればどれを使ってもCPU性能に問題はなく、カクつきなどが発生する場合はグラフィックスカードの換装を検討したほうが良さそうだ。
続いてRPGながら重量級タイトルの「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアを確認していこう。設定は、APIがDirectX 12、描画品質は“高品質”で、解像度は1,920×1,080ドットと2,560×1,440ドットの2種類で測定を行った。
よりCPUへの影響が大きいであろう1,920×1,080ドットでもその差はわずか1%、2,560×1,440ドットでは有意な差はなく誤差の範囲。この結果から、GPUへの負荷が大きいゲームの場合、CPUの性能は一定以上をクリアしていればあまり影響がないことがわかる。
ゲーム系ベンチマークのラストは、バトルロイヤルゲームの⼈気タイトル「PLAYERUNKNOWN`S BATTLEGROUNDS」(PUBG)で締めくくろう。解像度は1,920×1,080ドットと2,560×1,440ドットの2種類で、描画品質は“ウルトラ”を選択。マップは「トレーニングモード」で、フレームレートの計測には「Fraps」を使用した。
MinとMaxについては、テストごとにブレが大きいため参考に留める必要があるものの、Avgに関してはいずれの解像度でも約4%だが「K」モデルのほうが高くなった。またゲーム関連のベンチマークについては、「Core i7-9700K」と「Core i7-9700KF」、「Core i7-9700」と「Core i7-9700F」で目立った違いは見られず、オンボードグラフィックスを使わないのであれば、若干だが安価な「F」モデルがオススメだ。
最後に消費電力の違いを確認していこう。起動直後10分間何もせず放置した際の最低値をアイドル時、「CINEBENCH R15/20」実行時の最大値を高負荷時に設定。“Wattup Pro”を使用して消費電力を計測している。なお「Core i7-9700K」「Core i7-9700」については、オンボードグラフィックスを使用した状態でも計測を行っている。
省電力機能が有効になるアイドル時の消費電力は、いずれも50W台前半で横並び。また高負荷時の消費電力は「K」モデルが220W後半まで上がるのに対して、TDP65Wの「無印」モデルは170W前後までしか上がらず50W以上の差がついた。「無印」モデルは性能面では「K」シリーズの後塵を拝するものの、ワットパフォーマンス的には極めて優秀だ。
またオンボードグラフィックス動作を確認すると、GeForce GTX 1660 Tiから約14Wほど消費電力が低下。特に「Core i7-9700」のアイドル時は40Wを下回り、8コアCPUでは驚異的な結果。起動している時間が長いオフィスPCなどでは、特に力を発揮してくれることだろう。