エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.782
2019.10.07 更新
文:pepe
ここからは負荷テストにおけるCPUとGPUの温度をチェックしていこう。ストレステストは実際のゲームを想定した「3DMark Fire Strike Stress Test」を実施。20回のループ、時間にして約10分程度のログを取得。アイドル時は起動直後約5分放置した数値を採用した。なお温度の計測には「HWiNFO」を使用、計測時の室温は25℃だった。
CPUアイドル時の温度は45.9℃、最高温度は82.9℃、GPUアイドル時の温度は40℃、最高温度は80℃となった。Ryzen 7 3700Xの冷却には、AMD純正のCPUクーラー、Wraith Prism with RGB LEDを採用している。CPU付属の純正クーラーと聞くと冷却性能に不安を感じることもあるが、テスト結果から分かるように不安要素は皆無だ。「GeForce RTX2070 SUPER」についても70℃過ぎまでは比較的早く上昇したものの、80℃付近で温度が安定した以降は変化が無く、ケースフロントおよびリアに搭載されたファンによって効果的なエアフローが働いていると考えられる。
続いて筐体周辺の騒音値をチェックしていこう。テスト条件は先ほどの「ベンチマークテスト:CPU/GPU温度」実施中に、ケーストップ、ケースフロント、右側面、左側面から30cm離れた場所にデジタルサウンドメーターを設置し、テスト中の最大値を記録した。暗騒音値は41.0dBA、アイドル時は起動後にシステムが安定するまで5分程度放置したのちに計測している。
一般的に40dBA程度で図書館、50dBAで静かな事務所、60dBAで会話する程度の騒音レベルとされている。アイドル時はとても静かで、暗騒音時と大きな差はなく違いを感じることは無い。「3DMark Fire Strike Stress Test」時は、テストの周回を重ねるごとに少しずつ風切り音が大きくなり、向かって左側面側で48.3dBAを記録している。防音や遮音装備を持たないPCケースのためこれは致し方ない。
ベンチマークテストの最後は消費電力をチェックしていこう。テスト条件は先ほど同様に「3DMark Fire Strike Stress Test」実施中の消費電力である。アイドル時は起動直後約5分放置した数値を採用している。
アイドル時の消費電力が73W、「3DMark Fire Strike Stress Test」実施中の最大消費電力は323Wを記録している。アイドル時の消費電力が若干高い数値を記録しているが、これは第3世代Ryzen全体に言える仕様のようだ。標準構成では80PLUS GOLD認証を取得した、750W電源ユニットが採用されているため、システム全体として出力に余裕がある構成だ。
人気のRyzen 7 3700Xと最新のGeForce RTX 2070 SUPERの組み合わせは、ゲーミングやクリエイティブ、ビジネスといった多くのシーンに適応する最適解だ。特にゲーミング用途となれば何かと要求されるスペックの高さゆえに、性能と価格がトレードオフになる。どうしてもコストパフォーマンスが悪くなりがちだが、ストームのBTO「PG-MK」は限りなくトップエンドに近い構成でありながら、価格を抑えた絶対に損をしない鉄板構成で攻めてくる。
特に「イマイチどのパーツが良いのか分からない」「そもそも自作は出来ない」といった人には、ストームの「PG-MK」を買っておけば間違いないとおススメできる。ストームのBTOはオプションによる構成の選択筋を闇雲に広げないことで、むしろそういったユーザー向けには最適なBTOと言えるだろう。
協力:ストームシステムテクノロジー