エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.792
2019.11.01 更新
文:松野 将太
ASRock Incorporation「Radeon RX 5700 XT Taichi X 8G OC+」 実勢価格65,000円前後(2019年10月現在) 製品情報(ASRock Incorporation) |
「Radeon RX 5700 XT Taichi X 8G OC+」は、3連ファン搭載のオリジナルVGAクーラーを採用したハイエンドグラフィックスカードだ。2018年からAMD製GPU搭載グラフィックスカードの市場に参入したASRockだが、これまでは同社のゲーミングブランドである「Phantom Gaming」、コストパフォーマンス志向の「Challenger」といったシリーズで製品を展開していた。今回初めてグラフィックスカードのラインナップに加わった「Taichi」は、もともとマザーボードで展開されていた同社の看板とも言える人気シリーズ。“Taichi”のネーミングは、万物の根源である中国思想の概念「太極(タイチー)」を意味し、“あらゆる用途に対応できるハイエンド製品”であることを示している。
3連ファン搭載のオリジナルVGAクーラーを採用。中央部にのみLEDを備える |
定格より動作クロックが高く設定されたファクトリーOC済みのモデルで、Gaming Mode時のベースクロックは1,810MHz、ゲームクロックは1,935MHz、ブースト時の最大クロックは2,025MHz。リファレンスモデルから100MHzほどのオーバークロックしたモデルとなっており、性能は折り紙付きだ。また、Taichiシリーズの専用ユーティリティ「Taichi Tweak」を活用することで、より高い動作クロックを設定可能。GPU温度が50℃以下の場合にファンの回転を停止させる「0dB Silent Cooling」といったハイエンドモデルらしいセミファンレス機能も搭載しているほか、映像出力端子がDisplayPort×4、HDMI×2で、計6画面出力が可能というユニークな特徴を備える。
「Taichi Tweak」でGPUのクロックや温度のモニタリング、簡易OC設定が可能 | 「POLYCHROME SYNC」によるカラー・パターン調整に対応する |
先に述べたオーバークロックユーティリティ「Taichi Tweak」のほか、LEDコントロール用のユーティリティ「POLYCHROME SYNC」にも対応。マザーボードと発光カラー・パターンを連動させたり、個別のライティング設定を適用できる。加えて、基板に搭載された物理スイッチにより、LEDのオン/オフ、ファン回転数を抑えるSilent BIOSの適用などが可能だ。