エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.795
2019.11.13 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
サンドブラッシュ仕上げのアルミヒートシンクを装備する「AORUS RGB Memory」。トップにRGBイルミネーションを内蔵しており、4枚の内2枚は発光用のダミーモジュールだ |
搭載メモリは「AORUS RGB Memory」の16GBキット「GP-AR32C16S8K2HU416RD」で、その最大の特徴は「RGB Fusion 2.0」で制御できるRGBイルミネーションだ。サンドブラッシュ仕上げのアルミニウム製ヒートシンクを備え、トップ部分にRGB LEDを実装。マザーボードに装着すると、スロット全体が発光しているかのように魅せることができる。
製品としてのパッケージは8GB×2のデュアルチャネルキットだが、ユニークなのは空きスロットの見栄えを改善するダミーモジュールがセットになっているところ。ダミーモジュールが実際のメモリと同様に発光することで、すべてのスロットにRGBメモリを装着した場合と同じ効果が得られるというワケだ。
ダミーモジュールのおかげで、スロットを空きを作ることなく発光。もちろん周囲の「AORUS」パーツとライティングを同期させることも可能だ |
メモリとしての性能は、クロックがDDR4-3,200MHz動作に対応するオーバークロック仕様。第3世代Ryzenの性能を引き出すにはメモリのパフォーマンスが重要になってくるため、あらかじめ高クロック動作のメモリがチョイスされているのは大きなメリットと言える。
第3世代RyzenとAMD X570マザーボードの登場で、一躍脚光を浴びたのがPCI-Express4.0対応のストレージだ。パフォーマンスが飽和状態だったM.2 SSDの性能が大幅に向上。従来とは次元の違うスピードを誇る爆速ストレージがシングルSSDで実現可能になった。
PCI-Express4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSD「AORUS NVMe Gen4 SSD」。500GB、1TB、2TBの3モデルをラインナップしているが、「AORUS GPC-01S」に組み込まれるのは1TBモデルだ |
「AORUS NVMe Gen4 SSD」もそうしたPCI-Express4.0対応SSDの一つで、「AORUS GPC-01S」には1TBモデルの「GP-ASM2NE6100TTTD」が組み込まれている。Phison製コントローラと96層の東芝製3D TLC「BiCS4」を組み合わせ、DDR4のキャッシュメモリを実装。転送速度は、公称でシーケンシャル読込5,000MB/sec、書込4,400MB/sec、ランダム読込750,000IOPS、書込700,000IOPSを誇る。
また、その高速性能をフルに発揮させるため、高熱伝導の全銅製ヒートシンクを標準装備。高負荷時でもサーマルスロットリングにより性能が頭打ちになることがない。
マザーボードに組み込まれた状態の「AORUS NVMe Gen4 SSD」。「X570 AORUS PRO」には標準でM.2 SSD用ヒートシンクが付いているが、SSD側のヒートシンクがそのまま使用されている |
なお、「AORUS GPC-01S」が搭載するストレージは「AORUS NVMe Gen4 SSD」のみ。電源カバー内部や裏配線スペースのストレージベイはブランクになっているため、ユーザーが増設する余地が残されている。
電源ユニットには、CFD販売が調達した80PLUS GOLD認証取得の750Wモデルが組み込まれた。ちなみに海外では「AORUS」ブランドの電源ユニットもリリースされているものの、主に流通の事情により採用が見送られたとか。とは言え長年PCパーツの代理店として豊富な取引実績をもつCFD販売のチョイスだけに、信頼性の確かなモデルが採用されているハズだ。具体的にシステムに見合った容量であるかどうかは、後ほどのテストセッションで検証しよう。
電源ユニットは「AORUS」製品ではなく、80PLUS GOLD認証を取得しているという750Wモデルを搭載。普段は電源カバーの裏側に隠れている |