エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.797
2019.11.17 更新
文:撮影・pepe
「ROG SWIFT PG35VQ」には、シーンに応じて6つの「GameVisual」プリセットが搭載され、それぞれのモードを切り替えるだけで輝度やコントラスト、色温度といった設定を自動で読み込むことができる。風景画像の表示に適した「Scenery Mode」、レースゲーム向けの「Racing Mode」、映画鑑賞向けの「Cinema Mode」、RTS/RPGゲーム向けの「RTS/RPG Mode」、FPSゲーム向けの「FPS Mode」、sRGB画像の表示に向いた「sRGB Mode」を備える。
ここでは、「Battlefield V」のプレイ画面を用いて、それぞれのプリセットを読み込んだ際に、どのように画質が変化するのか実際に確認する。それぞれのモードはレース用やFPS用など便宜上のネーミングが与えられているが、「ROG SWIFT PG35VQ」で設定されているプリセットであるため、見え方や視認性には個人差があるだろう。そんな時は「Color」や「Image」から個別に設定すると、より自分好みにカスタマイズすることができる。
Scenery Mode | Racing Mode |
Cinema Mode | RTS/RPG Mode |
FPS Mode | sRGB Mode |
「ROG SWIFT PG35VQ」には直下型方式のLEDバックライトを採用しているが、これらは512分割されすべて独立制御されるFALD「フルアレイ・ローカルディミング」が搭載されている。512分割されたLEDが独立制御され暗い部分はより暗く、明るい部分はより明るく、そのメリハリを強化することで高コントラストや「DisplayHDR 1000」といった性能を実現している。
その一方で、ONになっているLEDとOFF(または出力を抑えたON状態)になっているLEDの差で、背景が暗い部分に明るいオブジェクトがあるとエッジの周辺に光の“かさ”が現れるFALD「フルアレイ・ローカルディミング」特有の仕様「ハロー現象」が起きる。FALD「フルアレイ・ローカルディミング」はダイナミックレンジの広い映像やゲームなどでは自然な輝度とコントラストで作品の意図する描画を再現するが、背景が暗い単純な表示では逆に「ハロー現象」が目立ってしまうことがある。
白い背景ではすべてのLEDがONになるため違和感はないが、暗い背景にオブジェクト(特に白色)があるとハロー現象が起きる |
VA方式の視野角による変化を利用して斜めから覗くと、ハロー現象をよりはっきりと確認できる | FALD「フルアレイ・ローカルディミング」は、OSDメニューの「Image」から「Variable Backlight」を選択し、「Fast」、「Medium」、「Gradient」、「OFF」が設定できるため、用途や実際の視認性を確かめて設定するのがいいだろう |