エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.803
2019.12.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ASUS「ROG Crosshair VIII Impact」市場想定売価税抜46,000円前後(2019年10月11日発売) 製品情報(ASUS) |
今回の撮って出しレビューで取り上げるのは、コンパクトマザーボードの定番であるMini-ITXフォームファクタよりわずかに大きい、Mini-DTXフォームファクタに対応するSocket AM4マザーボード「ROG Crosshair VIII Impact」だ。COMPUTEX TAIPEI 2019に合わせて行われたメディア向けイベントにて初披露された製品で、横幅はMini-ITXと同じ170mmながら、縦を203mmに延長。これにより、拡張スロットを2本搭載したゲーミング向けMini-ITXケースにピッタリと収まるよう設計されている。
COMPUTEX TAIPEI 2019に合わせて行われたメディア向けイベントでは、珍しいMini-DTXフォームファクタと、高い拡張性で注目を集めていた |
最近ではグラフィックスカードに合わせて、ほぼ全てのMini-ITXケースで2段以上の拡張スロットを搭載している。そこで「ROG Crosshair VIII Impact」では、スペースを有効活用するためMini-DTXフォームファクタを選択した |
その余裕のできた基板スペースを活かし、電源回路にはPowIRstage「TDA21472」による10フェーズ電源回路を搭載。さらにチップセットの冷却を兼ねたデュアルファン仕様のアクティブヒートシンクと、電源回路の冷却を補助するヒートパイプ内蔵バックプレートによる強力な冷却機構を実装。その豪華な仕様に支えられ、メインストリーム向けCPUでは最高峰となる16コア/32スレッドを実現した、第3世代Ryzenシリーズのオーバークロックも可能になるという。
電源回路とチップセットには、2基のファンを搭載したアクティブヒートシンクを搭載 |
チップセットはPCI-Express4.0に対応したSocket AM4向け最上位AMD X570で、ネットワーク機能は信頼性・安定性に定評のあるIntelチップによるギガビットLANに加え、Intel Wi-Fi 6 AX200によるWi-Fi 6(IEEE802.11ax)とBluetooth 5.0に対応。有線LAN環境はもちろん、「RT-AX88U」のようなWi-Fi 6ルーターを用意すれば、無線LAN環境でも高速な通信環境でゲームを楽しめる。
また2基のM.2スロットとM.2 SSDヒートシンクで構成される「ROG SO-DIMM.2カード」、SupremeFX S1220やESS「ES9023P High Definition DAC」を搭載する「SupremeFX Impact IVオーディオカード」、「BIOSフラッシュバック」「CMOSクリアボタン」「Q-Code LED」機能などを備えた「Impactコントロールカード」など、ASUS ROGシリーズおなじみのドーターカードを採用することで、限られたスペースを有効に活用しているワケだ。
「ROG SO-DIMM.2カード」には、ラジエター用のファンコネクタやアドレサブルRGB LEDコネクタも実装されている |
M.2スロット風の専用コネクタで接続される「SupremeFX Impact IVオーディオカード」 | 「Impactコントロールカード」は、バックパネル部に実装 |
さらにアドレサブルRGB LEDに対応するイルミネーション機能「AURA Sync」や、ドライバやBIOSの最新管理などができる「Armoury Crate」、システムのパフォーマンスを最適化する「5-Way Optimization」、ハードウェアコントロールインターフェイス「ASUS NODE」など、ASUS独自機能についてもほぼ全て網羅している。
赤と黒を基調に、メタリックに光る製品ロゴが印象的なパッケージ。サイズは実測270×265×83mmで、一般的なMini-ITXマザーボードに比べるとやや大柄 |