エルミタ的「編集部で使ってみた」
2019.12.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Team「CARDEA ZERO Z440」(2019年11月28日発売) TM8FP7001T0C311(1TB) 実勢売価税込29,000円前後 TM8FP7002T0C311(2TB) 実際価格税込57,000円前後 製品情報(Team/株式会社アユート) |
帯域幅が2倍に拡張されたことで、これまでのPCI-Express3.0(x4)モデルから1.5倍以上の高速化を実現したPCI-Express4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSD。一方で発熱もさらに増え、常に安定したパフォーマンスを維持するためには、これまで以上に冷却に気を配る必要がある。そこでSSDメーカーからは、大型ヒートシンクを搭載したモデルが多数投入されている。しかし、AMD X570マザーボードには、ヒートシンクが標準装備されている製品も多く、どちらか(おそらくSSD)のヒートシンクは無駄なってしまう可能性が高い。
もともとミドルレンジ以上をターゲットにしているAMD X570チップセット。多くの製品でヒートシンクが標準装備されているため、SSDのヒートシンクは無駄になってしまう可能性が高い |
そんなジレンマを解消するため、Teamブランドから登場したのが今回の主役である「CARDEA ZERO Z440」だ。効率的な放熱ができる特許技術「グラフェン銅箔熱伝導材」を採用することで、ヒートシンクの厚さをわずか0.2mmに抑えることに成功している。また気になる冷却性能だが、同社の社内テストではヒートシンクなしの状態に比べて9%以上温度を低下。さらにマザーボードや市販のヒートシンクと併用した場合でも、冷却性能を高める効果が期待できるというスグレモノだ。
熱を効率よく移動できる「グラフェン銅箔熱伝導材」。単体時はもちろん、ヒートシンクと併用した場合でも効果があるというが、その性能については後半のテストセッションで明らかにする |
NANDフラッシュは3D NAND、コントローラは非公開だがおそらくPhison「PS5016-E16」で間違いないだろう。容量ラインナップは2TBと1TBの2モデルで、転送速度はシーケンシャル読込5,000MB/sec、書込4,400MB/sec、ランダム読込750,000IOPS、書込750,000IOPS。また
「ガベージコレクション」「TRIMコマンド」「LDPC(低密度パリティ検査符号)誤り訂正」「エンドツーエンドデータ保護」などの機能を備えた「スマートアルゴリズム管理メカニズム」を搭載し、データの信頼性と耐久性を高めている。
厚手の紙と透明なプラスチックカバーを組み合わせたシンプルなパッケージ。裏面には簡易スペックが記載されていた |
本体サイズは幅22mm、長さ80mm、高さ3.7mm、重量9g。書込耐性は2TBモデルが最低3,600TBW、1TBモデルが最低1,800TBW、MTBFは170万時間で、製品には5年間の長期保証が提供される。
「CrystalDiskInfo 8.3.2」の結果。対応転送モードには「PCIe 4.0×4」がしっかりと認識されている |