エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.816
2020.01.08 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
本当の事を言おう。実は今回、別のモデルがレビュー対象として決定していた。その入荷の知らせを待つ間に国内市場に投入されたのが「MasterBox Q500L」であり、小型筐体が好きな筆者の要望で急遽主役交代。折しも国内市場ではファーストロットが完売し、評価サンプルを海外から取り寄せてまで検証を行う事と相成った。
そもそも「MasterBox Q500L」はセールスポイントが多彩な割に、Cooler Master的には主力中の主力には据えられておらず、どちらかと言えば脇役に徹する製品だったようだ。とは言え冒頭でも触れたように、初回入荷分はあっという間に完売。DIY水冷は現実的ではなく、標準できらびやかに光ることもない筐体に、なかば想定外の注目が集まったというワケだ。
MasterBox Q500L(型番:MCB-Q500L-KANN-S00) 市場想定売価税抜6,980円(11月1日発売) 製品情報(Cooler Master Technology) |
MicroATX規格のミニタワーサイズにATX規格が入り、縦置き/横置き両対応で設計。電源ユニットと外部I/Oパネルの位置がそれぞれ変更可能で、4面パンチング加工パネル採用など、いかにも自作派が好きそうなギミックが詰め込まれている。冷静に考えれば、売り切れるほど人気が出ても、まったく不思議ではない。
実機に触れる前に、スペック表から製品の概要を把握しておこう。”超コンパクトなATXケース”とあって、外形寸法は幅230mm、奥行き386mm、高さ381mmと、一辺たりとも400mmに達していない。一般的に500mm超えも珍しくないイマドキのATX規格PCケースだが、これだけ寸法を詰めてくると想像以上に小型である事が分かるだろう。比例して内部容積が狭くなる事は致し方なく、冷却ファンやドライブベイの数値を見ると、なおさらサイズ感が掴めてくる。本当にATXマザーボードが搭載できるのだろうか。
なおパッケージ寸法はW276xD435xH461mmとされ、ボディサイズ同様にコンパクト。付属品や梱包材を含めた総重量も4.83kgで、店頭からの持ち帰りは十分に可能だ |