エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.823
2020.01.28 更新
文:こまめ
ここからは、「Prestige 14」のパフォーマンスについて解説する。なお今回使用したのはフルHDの上位モデルである「Prestige-14-A10SC-165JP」でCPUは「Core i7-10710U」、メモリ容量は16GB、ストレージは512GB M.2 SSD、グラフィックスは「GeForce GTX 1650」の構成だ。評価機ではWindows 10の電源プランを標準の「バランス」にしたままで、「Creator Center」の「システムチューナー」で性能を「Sport」、ファンを「Cooler Boost」に変更している。なおベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングなどで大きく変わることがあるため、あくまで参考値として考えていただきたい。また文中で触れている他パーツとの比較値は、筆者調べによるものだ。
まずはCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」および「CINEBENCH R20」の結果から。
前モデルで使われていた第8世代で4コア/8スレッドの「Core i7-8565U」では、マルチコアスコアが「CINEBENCH R15」で650cb前後、「CINEBENCH R20」で1450cb前後が平均値だった。それに対して6コア/12スレッドの「Core i7-10710U」では、前世代のCPUから58~68%もスコアアップしている。また同じ第10世代(コードネーム:Ice Lake)の「Core i7-1065G7」(4コア/8スレッド)の平均値と比べても、スコアで40%前後上回っている。省電力タイプの「Uシリーズ」でありながら、ゲーミングノートPC/クリエイター向けPC用の「Core i7-9750H」に迫るパフォーマンスだ。
「CrystalDiskMark 7.0.0」で評価機で使われている512GB SSDのアクセス速度を計測したところ、シーケンシャルリードで約3,503MB/secと非常に優れた結果となった。書き込み速度は概ね1,850~1,900MB/秒前後ではあるものの、なかなか優秀な結果だ。動画の書き出しや画像の一括出力などで効果を実感できるだろう。
「CrystalDiskMark 7.0.0」によるアクセス速度計測結果 |
次に定番3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.11.6846」から、フルHD環境でのDirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果について。
Max-Qデザインではなく無印の「GeForce GTX 1650」の「Graphics score」の平均が3,228であることを考えると、スコア自体はそれほど高くはない。ただし外部GPUとして薄型ノートPC向けの「GeForce GTX 1650 with Max-Qデザイン」であることを考えれば納得できる結果だ。DirectX 12を利用する3Dソフトについては避けたほうがいいかもしれない。
同じく「3DMark Version 2.11.6846」から、DirectX 11のパフォーマンスを計測する「Fire Strike」の結果について。
やはり「GeForce GTX 1650 with Max-Qデザイン」搭載ということもあって、「Fire Strike」の「Graphics score」で無印の「GeForce GTX 1650」に比べて15%程度下回っている。3D制作については小規模クラスの作品をなんとかこなせる程度に認識しておいたほうがいいだろう。ゲームについてはやや重めの中規模クラスなら、画質や解像度の調整で快適に楽しめるパフォーマンスだ。