エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.832
2020.02.19 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
BIOSTAR「M700」シリーズ M700-256GB 実勢売価税込4,980円前後(2019年12月27日発売) 製品情報(BIOSTAR/株式会社アユート) M700-512GB 実勢売価税込7,980円前後(2019年12月27日発売) 製品情報(BIOSTAR/株式会社アユート) M700-1TB 実勢売価税込13,980円前後(2020年1月31日発売) 製品情報(BIOSTAR/株式会社アユート) |
BIOSTARというとマザーボードの印象が強いが、最近ではエントリークラスの製品を中心にSSDでも豊富なラインナップを揃えている。今回はその中から、初のPCI-Express3.0(x4)対応となる最新モデル「M700」シリーズを取り上げる。
BIOSTARでは、PCI-Express3.0(x2)接続の「M500」(左)や、超軽量な2.5インチSSD「S120」(右)など、マザーボードと同様、コストパフォーマンスに優れたSSDを多数ラインナップしている |
その最大の特徴は、DRAMキャッシュの代わりに、ホストPCのメインメモリをキャッシュとして使用する「HMB」(Host Memory Buffer)に対応した、Silicon Motion「SM2263XT」コントローラを採用している点だ。さらにNANDフラッシュの一部をキャッシュとして使用する「SLCキャッシュ」にも対応し、パフォーマンスの低下を最小限に抑えつつ、製造コストの削減に成功。同容量のNVMe M.2 SSDの中では最安クラス、SATA3.0(6Gbps)SSDのメインストリームモデルとほぼ変わらない低価格を実現している。
Silicon Motion「SM2263XT」では、DRAMキャッシュの代わりにホストPCのメインメモリをキャッシュとして使用する「HMB」(Host Memory Buffer)機能を搭載 |
一方で、NANDフラッシュには、安価な3D QLC NANDではなく、現在主流の3D TLC NANDを採用。またデータの信頼性を高める「エンドツーエンドデータ保護」や「BCH/LDPCデータ訂正機能」、長期間使用時の性能低下を抑える「ガーベッジコレクション」や「TRIM」、データを暗号化して盗難な漏洩を防ぐ「AES 256bit/TCG Opal 2.0暗号化」、ドライブの状態を把握できる「S.M.A.R.T」など、イマドキのSSDに求められる機能は一通り網羅している。
「M」の文字が大きくデザインされたパッケージ。サイズは縦115mm、横80mm、厚さ10mmで、M.2 SSDとしては標準的 |
容量ラインナップは256GB、512GB、1TBの計3モデル。公称転送速度は256GBモデルがシーケンシャル読込1,850MB/sec、書込950MB/sec、512GBモデルが1,700MB/sec、1,450MB/sec、1TBモデルが2,000MB/sec、1,650MB/sec。ランダムアクセスについては非公開だが、シーケンシャルアクセスが2,000MB/secを超えないモデルも多いエントリークラスのNVMe M.2 SSDとしては、十分なパフォーマンスを発揮する。
その他、動作温度は0~70℃、本体サイズは幅22mm、長さ80mm、高さ3.5mm、重量6g。MTBFは120万時間以上で、製品には3年保証が提供される。