エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.839
2020.03.09 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Noctua「NH-L9a-AM4 chromax.black」 製品情報(Noctua) |
NoctuaのCPUクーラーと言えば、高精度設計のアルミニウム製ヒートシンクに、コーポレートカラーであるブラウンとベージュの冷却ファンを搭載した、ひと目でそれと分かるデザインが特徴だ。しかし、LEDイルミネーション機能を搭載したマザーボードやグラフィックスカード、強化ガラスパネルを採用したPCケースの台頭もあり、“魅せる”PCという新たなジャンルが確立すると、カラーバリエーションを望む声が大きくなった。
そんな市場の声を反映して、Noctuaでは2017年10月に初のドレスアップパーツ「chromax」シリーズを発表。さらに2019年10月には、PCケース内で敢えて主張しないステルスデザインを採用する、オールブラック仕様の「chromax.black」シリーズをデビューさせた。
「chromax.black」シリーズ第1弾として投入されたのは、「NH-D15 chromax.black」(上)、「NH-U12S chromax.black」(左下)、「NH-L9i chromax.black」(右下)の計3モデル |
この「chromax.black」シリーズの最新作として今年1月に発表されたのが、今回の主役である「NH-L9a-AM4 chromax.black」だ。全高わずか37mmの超ロープロファイルデザインのSocket AM4専用クーラー「NH-L9a-AM4」をベースにしたモデルで、厳選したコーティング素材と最適な製造プロセスによって、従来と同等の冷却性能を維持したままヒートシンクのブラック塗装に成功した。
以前詳細検証をお届けした「NH-L9a-AM4」のリテンション違い「NH-L9a」。2012年に発売された製品だが、基本的な設計に大きな違いはない |
また92mm口径のブラックファン「NF-A9x14 HS-PWM chromax.black」や、ブラックの防振パッド、ブラックのファン固定ネジ、ブラックのクーラー固定ネジなどを組み合わせることで、全身をブラックで統一しているワケだ。
CPUと接触する受熱ベース以外は全身ブラックで統一。ヒートシンクに塗装ムラなどもなく、Noctua製品らしい美しい仕上がりだ |
ちなみに基本的なスペックは「NH-L9a-AM4」から変わらず、ファンの最大回転数は2,500rpm、最大風量57,5m3/h、最大ノイズレベル23.6dBA、MTTFは最低150,000時間。本体サイズは幅114mm、奥行き92mm、高さ37mm、重量465gとされ、スペースに余裕のないMini-ITXマザーボードでもメモリや拡張スロットと干渉することなく使用できるという。
「chromax.black」シリーズおなじみの、ブラックを基調にしたパッケージ。サイズは実測で横約214mm、縦約147mm、厚さ約52mmのコンパクトサイズ |
CPUクーラー本体のほか、注射器型グリス、「Low-Noise Adaptor (L.N.A.)」、クーラー固定用ネジ(4個)、Noctuaエンブレムがウレタンを使い整然と収納。なかなか凝った造りのパッケージだ |