エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.840
2020.03.13 更新
文:撮影/松野 将太
ASUS「ROG Zephyrus G GA502」 実勢価格151,000円前後(2020年3月現在) 製品情報(ASUS JAPAN株式会社) |
ASUS「ROG Zephyrus G GA502」は、15.6型サイズの筐体に、NVIDIAが提唱する薄型ゲーミングノートPC向けのデザインプラットフォーム“Max-Q Design”準拠のGPUを搭載するゲーミングノートPCだ。元々のノートPC向けGPUにチューニングを行い、冷却や電力効率、パフォーマンスなどをバランスさせる“Max-Q Design”だが、これに準拠したGPUを採用したモデルは、一般的にコンパクトな筐体や高い静音性、電力効率の高さを特徴とする。本製品もこの例に漏れず、薄さ19.9~20.4mmのスリム筐体を実現した。
スリムベゼルを採用し、画面占有率81%を実現。没入感の高いゲーミング体験が楽しめる |
ディスプレイの上辺および左右辺にはスリムベゼルを採用しており、本体幅は360mm、奥行きは252mm。フットプリントは15.6型クラスのノートPCとしては平均的で、重量は2.1kgと軽くはないが、薄さのおかげで比較的可搬性には優れている。バッテリー駆動時間はJEITA 2.0準拠で9.3時間と十分な余裕があるため、ゲーム以外の用途で外に持ち出すような使い方も可能だろう。
「CPU-Z」で取得した「Ryzen 7 3750H」のスペック |
CPUは「Zen+」アーキテクチャで製造されたハイエンドノートPC向けのAMD「Ryzen 7 3750H」。4コア/8スレッドで、定格クロックは2.3GHz、ブーストクロックは4.0GHzと、TDP35Wながら4GHz程度まで上昇するブーストクロックが特徴のSKUだ。なお、おそらくゲームで利用する機会はないが、内蔵GPUとして「Radeon RX Vega 10」を搭載しているのもひとつのポイントと言える。
「GPU-Z」で取得した「GeForce GTX 1660 Ti」(Max-Q)および「Radeon RX Vega 10」のスペック |
GPUは先に述べている通り、“Max-Q Design”の「GeForce GTX 1660 Ti」。使用されているGPUチップは通常のGeForce GTX 1660 Tiと変わらないのだが、バランス重視のチューニングが施されており、最大性能は若干だが控えめに抑えられている。現行の重量級タイトルを最高画質でプレイする場合はフレームレートが60fpsを下回ってしまうが、軽めのゲームをメインに遊ぶ場合や、画質設定の調整に抵抗がない場合などは、フルHDでも快適にプレイ可能なタイトルは多いと言える。120Hz駆動のディスプレイとの組み合わせで、「Rainbow Six Siege」などを遊びたいというユーザーには非常に適しているだろう。
メモリ容量は16GB(DDR4-2400、8GB×2)、ストレージ容量は512GB M.2 SSD。SSDはPCI-Express3.0(x2)接続のため、SATA SSDに比べて高速な読み書きが可能だ。映像出力はHDMIの1系統のみ。薄さを抑えた設計も影響してか、インターフェイス類はUSB3.1 Gen.2 Type-C×1、USB3.0×3など最小限になっている。とはいえUSBポートは十分な数が揃っているため、あまり困ることはなさそうだ。
薄型化を実現するための効果的なエアフローの追求はもちろん、タスクに応じたパフォーマンスのバランス調整を行うことで静音性にも配慮している |
「ROG Armoury Crate」では、動作モードを複数のプリセットから選択できる。レーダーチャートにより、プリセットごとの利点が分かりやすい |
冷却は内蔵したデュアルファン、専用設計のヒートパイプによる“インテリジェントクーリング”を採用。長期的な安定性のため、吸い込んだ埃を自動的に排出するセルフクリーニング機構も備えている。また、「ROG Armoury Crate」による動作モードの切り替えも可能。タスクに応じて動作モードを切り替える機能もあり、静音性を高めつつ、冷却性能を担保するとしている。