エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.840
2020.03.13 更新
文:撮影/松野 将太
続いて、実際のゲームに即したベンチマークソフトでのチェックを実施していこう。人気のMMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」の公式ベンチマークテストでは、描画品質を“最高品質”に設定し、1,920×1,080ドットでの計測を実施した。
このベンチマークでは実行できる解像度の最大値が液晶ディスプレイの解像度に依存するため、1パターンのみの計測となったが、評価は最高の「非常に快適」を達成した。スコアは10,234、平均フレームレートは76fpsと十分で、場面によってはハイリフレッシュレート液晶を活かすことも可能だろう。最高画質での計測だが、より画質を落とせば90fps以上の描画も現実的と言える。
より重量級の「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」ではどうだろうか。描画品質は“高画質”で、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で計測している。
現行トップクラスの重量級ベンチマークではあるのだが、フルHD解像度のスコアは5,044で、快適度判定は「やや快適」と悪くない結果を出している。とはいえ、平均fpsは60fpsを下回ってしまうことが予想されるので、このクラスのヘビーなタイトルをプレイするのであれば画質を下げるべきだろう。参考までに、WQHD解像度ではスコアが3,809で快適度が「普通」、4Kテストではスコア2,174で快適度が「重い」となる。
続いて、実ゲームの画質ごとのフレームレートを確認してみよう。最初に使用するタイトルは「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」で、解像度はディスプレイの最大解像度である1,920×1,080ドットに固定。画質プリセットは“ウルトラ”、“高”、“中”の3パターンで検証を実施し、マップ「Erangel」のリプレイ再生時の1分間のフレームレートを「Fraps」で計測した。
すべてフルHD解像度での計測ということで、最高プリセットの“ウルトラ”でも平均フレームレートが70.8fpsを達成。最小フレームレートもほぼ60fpsということで、このままの状態でも問題なくプレイできる。一方、より画質を下げた状態の“高”ではわずかに平均fpsが向上したものの、最小フレームレートはほとんど変わらず。さらに低い画質設定“中”は、“高”と大差ないフレームレートとなった。Max-Q Design準拠のゲーミングノートPCは、稼働状況や発熱によってパフォーマンスに若干のぶれが出やすいため、そういった点は留意しておく必要があるだろう。
続いては人気の競技系シューター「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」での結果も見てみよう。解像度は1,920×1,080ドットに固定し、画質は“最高”“超高”“高”の上位3パターンを計測。APIはDirectX 11を選択し、ゲーム内ベンチマークモードを利用して平均フレームレートと最小フレームレートを取得した。
PUBGよりも軽量な同作では、最高画質でも平均フレームレートが135fpsと、本体ディスプレーのリフレッシュレートを超える優秀な結果が出た。最小フレームレートも84fpsと悪くないので、画質を調整せずにプレイしても十分な快適さを味わえるだろう。画質を下げた“超高”および“高”ではさらに平均フレームレートが向上し、最小フレームレートも100fpsを超えてくるため、こちらの設定を適用することでフレームレートのぶれが少なくなる。競技系タイトルであることを考えれば、画質は一段階下げておくほうが勝ちに繋がりやすいと言えそうだ。