エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.846
2020.03.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
「FOCUS-GM-850」の外観から内部を観察したところで、いよいよシステムに組み込んでの実動テストを進めていこう。テスト環境には、TDP105Wの12コア/24スレッドCPU「Ryzen 9 3900X」と、TDP300WのハイエンドグラフィックスカードASRock「Phantom Gaming X Radeon VII 16G」を用意。それらをASRockのX570マザーボード「X570 Taichi」とともに組み込んでマシンを構築、各種ベンチマークテストによる検証を行っていく。
CPUは24スレッド対応のRyzen 9 3900Xを搭載。マザーボードはASRock「X570 Taichi」が認識されている |
「X570 Taichi」は、第3世代Ryzen対応の売れ筋マザーボード。最高クラスの電力供給が可能な電源回路、ハイエンドらしい最先端の機能を備えている |
CPUに加えて、グラフィックスカードもAMD環境のハイエンドをチョイス。ASRockのRadeon VII搭載モデル「Phantom Gaming X Radeon VII 16G」を組み込んで検証を行う |
ピーク時の動作クロックは、最大1,800MHzまで上昇していた。TDPは300Wで、システムの推奨電源容量は750Wとされる |
まずは検証における電圧変動のチェックに使用している、総合ユーティリティ「AIDA64 Extreme Edition」が搭載するストレステスト「System Stability Test」から。チェックボックスをすべて埋めることで、システムに強力な負荷をかけることができる。30分連続動作させた際、電源ユニットがどのような挙動を示すかを見ていこう。
電源ユニットが最も効率的に動作するのが容量の半分程度の負荷がかかった場合だが、「System Stability Test」における消費電力は最大416W。850Wモデルの「FOCUS-GM-850」にとって、まさに理想的な負荷がかかった状態だ。
そしてテスト結果に目を向けると、システムの主要な動作に用いられる+12Vの波形は非常に安定しており、フラットそのもの。一般的な電源ユニットでは2%ほどの電圧変動が認められているところ、定格の±合計でも0.5%以内に収まっているのはさすがだ。出力がわずかに定格を割っているが、グラフの波形通り出力自体は安定しており、まったく問題はない。
なお、+5Vはグラフの波形が動いているが、これまた変動幅はごくわずか。全体的に極めて安定して動作していることが分かった。