エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.847
2020.04.02 更新
文:撮影・pepe
世界的なゲームヒロイン、ララ・クロフトが登場する「Shadow of the Tomb Raider」のベンチマークをチェックしよう。APIはDirectX 12、グラフィックス設定は“最高”とした状態で、解像度フルHD(1,920×1,080ドット)、WQHD(2,560×1,440ドット)、4K(3,840×2,160ドット)の3パターンでフレームレートを計測する。
4K解像度では60fpsの維持が難しく現実的ではないが、WQHD解像度においては平均71fps、最小56fpsと比較的安定しているため、グラフィックス設定を個別に調整することで快適なアクションゲームを楽しむことができるだろう。
ここからはAdobe関連のベンチマークをチェックしてみよう。定番の写真編集アプリ「Lightroom Classic CC」で、550枚のRAWファイル(NEF、8,256×5,504ドット、容量28.4GB)をJPEG(画質100、sRGB、シャープ:スクリーン強)に書き出すまでの時間を計測した。
書き出し処理開始直後からCPU使用率はほぼ100%に張り付き、38分35秒ですべての処理が完了、書き出し指定したフォルダがエクスプローラーにより自動表示された。処理中はCPU使用率の低下はなく、評価機のRyzen 7 3800Xの動作クロックは4.1GHz~4.2GHz間で推移、処理速度も高速で安定した書き出し処理ができている。
続いてプロフェッショナル向けの映像編集ツール「Adobe Premiere Pro」で、再生時間5分の4K MOVファイル(ProRes 422 HQ、4,096×2,160ドット、29.97fps、容量32.2GB)をフルHD MP4形式(H.264、1,920×1,080ドット、29.97fps、Youtube 1080p フルHDプリセット)にかき出すまでの時間を計測した。
ビットレート約923Mbpsの重量級素材となる4Kフッテージを、Youtube 1080pプリセットのMP4への書き出しでは、わずか2分39秒(159秒)という速さで書き出しが完了している。こちらも概ね100%近いCPU使用率で処理が行われているため、8コア16スレッドのパフォーマンスを見せつける結果となった。プリセットやカスタマイズにより結果は大きく異なるが、「寝ている間にエンコード」という言葉はすでに過去のものになっている。
続いては連続した負荷テストにおけるCPUとGPUの温度をチェックしていこう。意図的に高負荷を掛けるロードテストとして、CPUとメモリに負荷をかける「Prime 95」と、グラフィックスカードに負荷をかける「FurMark」を同時に実行。疑似的にシステム全体を強制フルロード状態にして60分間のログを取得している。温度の計測には「HWiNFO」を使用し、計測時の室温は24℃だった。
CPUは負荷直後の温度上昇が速いが、GPUは比較的緩やかで41分後に最高温度の81℃に到達した。これはグラフィックスカードのブロワーファンが、ケースボトムから効率的に外気を取り込むことができる、ケース内部の温度影響を受けにくいレイアウトの恩恵だろう。CPUの最高温度は86℃だが、ケースフロントに備えられた2つの120mmファン、リアの120mmファンによる強力なエアフローにより、その後温度上昇は落ち着き安定推移している。