エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.848
2020.04.04 更新
文:/撮影・pepe
280Hzの超高速リフレッシュレートの検証にあたって、PCから出力されるフレームレートを限界まで高める必要がある。今回は現状ゲーミング用途においては最高性能を誇る、GeForce RTX 2080 TIを搭載したASUSの「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」も同時に借り受け、「TUF GAMING VG279QM」の性能を余すことなく引き出していこう。
テストはGeForce RTX 2080 TiとCore i7-9700Kで構成されたハイエンド環境で行う |
検証環境はマザーボードにASUSの「TUF Z390-PLUS GAMING」、水冷CPUクーラー「ROG RYUO 240」、CPU「Intel Core i7-9700K」、メモリ「SanMax Technologies PC4-3200AA-UA2-11 16GB(8GBx2)」をバラック状態で構築している。
はじめにリフレッシュレートの高さを動画比較するために、レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/120Hz/240Hz/280Hzそれぞれの違いを比較する。このテストではOSD設定でディスプレイ同期を有効化するとともに、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影している。
ゲーミングシーンにおいては120Hz以上でなければ、同じ土俵に立っているとは言えないほどの差を確認できるだろう。さらに15秒前後に他車がカメラの前を横切るシーンでは、リフレッシュレートが高くなるにしたがって、残像が早く消えていることがわかる。
さらに、オーバークロックによって設定できるリフレッシュレート、270Hzと280Hzを横並びで確認してみたが、今回の検証環境では明確な違いや差を確認することはできなかった。実際のプレイタイトルや環境次第で結果は異なると予想されるが、オーバークロックされた状態にもかかわらず、画像が破綻することなく正常に描画されているため、問題がなければより高速な280Hzに設定して良いだろう。
続いてディスプレイ同期技術「NVIDIA G-Sync」を無効にすると、どのような影響がでるか確認しよう。先ほど同様に、テストにはレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレートはいずれも280Hzに設定。デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより、画面を直接撮影している。
「NVIDIA G-Sync」をOFFにすると、今までは全く問題なかった描画が水平方向にせん断されたようなズレが頻繁に発生していることが分かる。この現象が書き換え中の画像と書き換え前の画像が同時に表示されるティアリングだ。ただしデジタルスチルカメラのスーパースローモーションで撮影出来たものの、実際に肉眼でそのズレや不自然さを認識することはかなり難しい。これも280Hzの超高速リフレッシュレートの恩恵と言えるだろう。
「NVIDIA G-Sync」は「NVIDIAコントロールパネル」からON/OFFを設定することができる | OSD側で無効化することもできるが、その際は設定項目そのものが表示されなくなる点には注意したい |