エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.850
2020.04.08 更新
文:松野 将太/撮影:松枝 清顕
続いて、「Premium-Line X570FD-A」に搭載されている主なパーツを見ていこう。ハイエンドなCPU・GPUを搭載し、PCI-Express4.0 SSDが利用できるなど、標準構成でも高いパフォーマンスを誇る本製品だが、CPUやグラフィックスカード、メモリなど、各パーツはそれぞれカスタマイズに対応している。
ASUS「PRIME X570-PRO/CSM」 |
マザーボードはASUSの「PRIME X570-PRO/CSM」。X570チップセットを採用することで、後述するPCI-Express4.0 SSDとの組み合わせによる高速データ転送を実現できるのがもっとも重要なポイントだろう。デザイン的にもシンプルかつ白×黒基調でFractal Design製品と噛み合わせがよく、標準構成でチョイスされたのもうなずける。なお、カスタマイズではよりゲーミング向けの「ROG STRIX X570-F GAMING」、ASRockの「X570 Taichi」、GIGABYTEの「X570 AORUS ELITE」などを選択可能だ。
メモリはいずれもメジャーチップ、8層基板を採用する |
メモリはDDR4-3200 16GB(8GB×2)を標準搭載し、カスタマイズにより最大64GB(16GB×4)まで拡張できる。特にクリエイティブ用途で活用する場合、メモリ不足が心配であれば、カスタマイズで容量を増やしておくことをすすめたい。
ストレージ。標準構成はPCI-Express4.0対応の「CSSD-M2B5GPG3VNF」だが、サンプル機材にはIntelの「660p Series」が搭載されていた |
「Define 7」はストレージの拡張性も高いため、SATA SSDやHDDを複数搭載しても外観への影響が少ないのが嬉しい |
ストレージはCFD販売の「CSSD-M2B5GPG3VNF」が標準搭載される。PCI-Express4.0対応による高速転送には文句のつけようがないものの、容量が512GBということで、ゲーム用途・クリエイティブ用途では不足を感じる場面もあるかもしれない。カスタマイズで1TB~2TBまで容量をアップできるが、かなり高価になってしまうため、PCI-Express3.0のNVMe SSDやHDDの搭載を検討するのも選択肢のひとつだ。
「DUAL-RTX2070-O8G-EVO」。映像出力端子はHDMI×2、DisplayPort×2、DVIの5系統 |
グラフィックスカードはASUS「DUAL-RTX2070-O8G-EVO」を搭載しており、こちらもシンプルな外観が全体の雰囲気によくマッチしている。そもそもハイエンドクラスの性能があるため、ゲームからクリエイティブまで手広く対応できるが、カスタマイズの選択肢として、GeForce GTX 1650のようなエントリーモデルからGTX 2080 Ti、TITAN RTXのようなハイエンドモデルまで、極めて豊富なラインナップが用意されていることも忘れてはならないだろう。予算の都合や用途がハッキリしているのであれば、一度カスタマイズのラインナップをのぞいてみるのが良いだろう。
80PLUS Platinum認証を取得している「ION+ 660P」 |
電源ユニットは容量660Wでセミファンレス仕様の「ION+ 660P」。プラス1,460円で760Wの「ION+ 760P」にカスタマイズできるが、多くの場合はこのままでも容量的には問題ない。高性能なCPUやグラフィックスカード、ストレージを多く搭載することがないなら、あまり気にしなくともいいだろう。
各種ケーブルはしっかり裏配線されており、あとから自分でパーツを追加するのも容易だ |
また、エアフローレイアウトの部分でも述べたが、配線が綺麗に整えられているのもサイコム製BTOパソコンの特徴のひとつ。目に見える表側はもちろんのこと、裏配線までしっかりマネジメントされているため、あとあと自分でカスタマイズをしたいと考えているユーザーにもおすすめできる。