エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.856
2020.04.21 更新
文:撮影/エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
テストセッションのラストは、Unihertz「Titan」のパフォーマンスをベンチマークソフトを使い、簡単に検証していこう。なお「AnTuTuベンチマーク」がGoogle Playから削除されているため、今回は「Geekbench 5.1.1」と「3DMark:Sling Shot」の2種類のベンチマークを使用した。また比較対象としてExynos7904を搭載する「Galaxy A30」と、Qualcomm Snapdragon 665を搭載する「OPPO A5 2020」でも計測を実施している。
「CPU-Z」で確認したところSoCは「MediaTek Helio P60」(Cortex-A73x4/Cortex-A53x4)で、GPUは「Mali-G72 MP3」が内蔵されていた |
「Titan」の「Geekbench 5.1.1」スコア | 「Titan」の「3DMark:Sling Shot」スコア |
「Galaxy A30」の「Geekbench 5.1.1」スコア | 「Galaxy A30」の「3DMark:Sling Shot」スコア |
「OPPO A5 2020」の「Geekbench 5.1.1」スコア | 「OPPO A5 2020」の「3DMark:Sling Shot」スコア |
CPUの性能を測定する「Geekbench 5.1.1」のスコアはシングルコアが287、マルチコアは1,392で、いずれも「Galaxy A30」を上回る結果。また「OPPO A5 2020」との比較では、シングルコアこそ約8%下回るものの、マルチコアスコアが逆転しており、ミドルレンジクラスのスマートフォンと同等以上のパフォーマンスを発揮する。
またグラフィックス性能が重要な「3DMark:Sling Shot」のスコアを確認すると、Graphics scoreは1,201で、「Galaxy A30」より50%以上も上回る。一方、「OPPO A5 2020」との比較では約7割で、Qualcomm Snapdragon 665と比較するとグラフィックス性能はやや低いようだ。
Unihertzの新作スマートフォン「Titan」を触って改めて感じたのが、物理QWERTYキーボードによる入力の快適さだ。スペースの問題もあり、実装されているキーは最小限。数字や記号の入力には「Alt」ボタンとの組み合わせが、カーソルの移動にはソフトウェアキーボードとの併用が必要になるなど制限も多いが、それらを許容できるメリットがある。
またスマートフォンとしては、最大級かつ最重量級の筐体デザインも、両手でホールドするスタイルならしっくりとくる。さらにミドルレンジクラスと同等のパフォーマンスや、幅広いバンド対応、丸2日は動作するであろう大容量バッテリなど、基本スペックも充実している。
現在は直販サイトのみの販売だが、担当者に確認をしたところ、時期は未定ながらAmazon.co.jpでも取り扱いを予定しているとのこと |
とは言え、フリック方式が得意でソフトウェアキーボードに不満がない人には、正直変則的すぎてオススメはできない。一方、PCの入力に慣れ親しんだユーザーで、(筆者のように)どうしてもソフトウェアキーボードが苦手な人にとっては、Unihertz「Titan」はまさに待望のモデルになるだろう。
協力:Unihertz