エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.857
2020.04.23 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
比較的シンプルに分解できた「FOCUS-GX-750」の筐体。はたして内部はどのような構造になっているのだろうか |
電源ユニットの素性を知る上で欠かせない、内部構造の観察に移ろう。筐体を開封すると、「FOCUS GX」シリーズの特徴でもあるケーブルレスデザインの内部レイアウトが確認できる。背面パネルがPCBと銅板で接続されているほか、各種ドーターボードがメイン基板に直接半田付けされており、一部を除き主要部にはケーブルが使われていない。出力電力の品質向上や筐体内エアフロー改善、さらにパーツ点数が減ることで不良率も低下するという、高級モデルで採用が進んでいる仕様だ。
また、コンデンサは一次・二次側を含めすべて日本メーカー製の105℃品を採用。品質重視のコンポーネント構成になっている。
極めて整ったレイアウトで、最大の特徴はケーブルレスデザイン。入力回路を除いてケーブルが使われていないことが分かる |
突入電流や高周波ノイズを防ぐフィルターを設けた入力部。すぐ隣には、ファンコン機能の切り替えスイッチから伸びたケーブルが通っている | 入力回路に隣接している一次側の整流回路。発熱が大きいため、ヒートシンクを備えている |
アクティブPFC回路から一次側の平滑回路にかけてのエリア |
一次側の平滑回路には、日本ケミコン製の105℃コンデンサが実装されていた。高耐圧の特大モデルだ |
一次側を通った直流電力を高周波に変換するスイッチング回路。やはり発熱が大きいため、MOSFETはヒートシンクに直接貼り付けられている | 入力電圧を異なる電圧に変換するメイントランス |
スタンバイ用などに使われるサブトランス。すぐ近くには、ヒートシンクを備えた二次側の整流回路が実装されている |
二次側の平滑回路付近。コンデンサは一次側ほど高耐圧である必要はないものの、高速な応答速度が要求されるため、固体コンデンサも採用されている |
高い変換効率と安定した出力を可能にするDC-DCコンバータ | PCBと銅板で接続される背面パネル(モジュラー基板) |
Fluid Dynamic Bearing(FDB/流体動圧軸受)を採用する120mm口径の冷却ファン。HongHua製の「HA1225H12F-Z」が搭載されていた |
冷却ファンは基板上に3pinコネクタで接続。すぐ隣に実装されている2pinは、ファンコン切り替えスイッチ用のケーブルだ |