エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.870
2020.05.20 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは、CPUの違いによるグラフィックス性能への影響をチェックしていこう。まずはAPIにDirect X12を使用する、定番3Dベンチマーク「Time Spy」のスコアをチェックする。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
グラフィックスの性能が重要になる3Dベンチマークながら、マルチスレッド処理への最適化が進んでいる「Time Spy」。スコアはRyzen 9 3950X、Ryzen 9 3900X、Core i9-10900K、Core i9-9900Kの順に並びコア数に準じた結果になった。
続いて、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のパフォーマンスもチェックしていこう。こちらも3種類全てのプリセットで検証を行っている。
Core i9-10900Kは、プラットフォームの最適化の問題か、「Fire Strike」と「Fire Strike Extreme」ではCore i9-9900Kを下回る。また「Fire Strike」は「Time Spy」ほど最適化はされてはいないが、マルチスレッドに対応するため、Ryzen 9の2モデルとの比較ではいずれも後塵を拝する結果になった。
ここからは、実際のゲームを想定したベンチマークソフトでのチェックを実施していく。ま
ずは⼈気MMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」
公式ベンチマークテストの結果をみていこう。
ここまでグラフィックス系ベンチマークでも苦戦していたCore i9-10900Kだが、「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」では、3,840×2,160ドット以外は全てでトップを獲得。特に1,920×1,080ドットでは、Core i9-9900Kとの比較で約14%、Ryzen 9 3950Xとの比較では約20%と大きく上回る。やはり動作クロックが重要になるソフトウェアやゲームでは、最高5.30GHz駆動のCore i9-10900Kが力を発揮する。
RPGながら重量級のゲームとして知られている「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアもチェックしていこう。
グラフィックスカードへの負荷が最も少ない1,920×1,080ドットでは、Ryzen 9 3950Xのスコアがやや落ち込むものの、その他の解像度ではいずれもその差は2%弱で横並び。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」に関しては、今回チェックした製品ならどれを選んでもCPUがボトルネックになる心配はないだろう。