エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.873
2020.05.25 更新
文:松野 将太/撮影:松枝 清顕
最後に、標準装備されるM.2ヒートシンクの冷却性能を確認してみよう。検証は「CrystalDiskMark 7.0.0」で、データサイズを64GiBに固定し、各テスト回数9回のベンチマークを3セット連続で実行。その際の温度を「HWiNFO 64」でモニタリングし、ヒートシンク装着時と非装着時、2パターンの推移をグラフ化している。なお、SSDはPCI-Express4.0対応の1TB SSDを使用し、装着スロットは最上段のM.2_1とした。
テストにはPCI-Express4.0対応、シーケンシャルリード5,000MB/s、シーケンシャルライト4,400MB/sのM.2 SSDを利用。PCI-Express3.0接続ではあるが、インターフェイスの限界に迫る速度が出ている |
グラフを見れば分かる通り、ヒートシンクあり/なしでの温度差は明確だ。テスト自体はSSDに大きな負荷がかかるもので、実際の使用時にこれほどの温度になる機会はほとんどないと思われるが、ヒートシンクの優秀さはよく分かるだろう。SSDの両面に当たるよう、1つのスロットにつき2つのサーマルパッドを使用するなど、妥協のない冷却機構には安心感がある。
「MEG Z490 GODLIKE」は、MSIのフラッグシップモデルの名に恥じない最高峰のCPU電源回路を備え、なおかつ各部に妥協のない機能、豪華なコンポーネントを配した、ハイエンドCPUのお供に相応しい高級マザーボードだ。特にネットワーク環境の充実は特筆に値すると言え、10ギガビットLAN、2.5ギガビットLAN、2.4GbpsのWi-Fi 6の組み合わせを堪能できる希少なマザーボードと言える。
現状、優れたネットワーク環境を構築することで恩恵を受けやすいユーザーの代表格としては、やはりPCゲーマーが挙げられるだろう。オンライン環境の対戦ゲームにおいて、実力以外で負ける要素を極力排除したい、数年後までを見据えてしっかり戦えるマザーボードを用意しておきたい、そんなコア層のユーザーには特におすすめしやすい。そもそものポテンシャルや汎用性が高く、不向きな用途は考えにくいため、高価でもあとで後悔しない逸品を選びたい人にも選択肢に入れてみて欲しい製品だ。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社