エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.874
2020.05.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「Z490 AORUS XTREME」 市場想定売価税込100,000円前後(2020年5月20日発売開始) 製品情報(GIGABYTE) |
特別水冷仕様の「Z490 AORUS XTREME WATERFORCE」を筆頭に、ハイエンドゲーミング向け「AORUS Gaming」シリーズが6モデル、クリエイター向け「VISION D」シリーズが1モデル、スタンダード向け「Ultra Durable」シリーズが1モデル、エントリーゲーマー向け「GIGABYTE Gaming 」シリーズが1モデルの計9モデルが揃うGIGABYTEのIntel Z490マザーボード。今回の主役である「Z490 AORUS XTREME」は、その中の「AORUS Gaming」シリーズに属するウルトラハイエンドモデルだ。
「Z490 AORUS XTREME WATERFORCE」との基本的な違いは水冷ユニットのみ。空冷、もしくはオールインワン型水冷ユニットでの運用を考えているなら「Z490 AORUS XTREME」が実質的な最上位になる |
最上位「Z490 AORUS XTREME WATERFORCE」との違いは、製品名から想像できる通り、専用設計のウォーターブロックの有無で、基板の構成自体は同等。TDPが125Wに引き上げられた第10世代Intel Coreプロセッサの性能を余すことなく引き出すため、電源回路には、Intel Z490マザーボードの中でも最高峰となる最大出力1,440Aの16+1フェーズ回路を搭載する。
Intel Z490では最高峰の出力を誇る電源回路。冷却機構にもこだわり、消費電力が増加した第10世代Intel Coreプロセッサの安定動作を可能にしている |
さらにダイレクトタッチヒートパイプで連結された大型の「Fins-Array II」ヒートシンクをはじめ、高効率なサーマルパッド、基板の保護に加え放熱効果もあるという「NanoCarbonベースプレート」、ケース内のエアフローを改善する「水平式コネクタ」、放熱性に優れる「2オンス銅箔層」を備えた高品質な8層基板など、徹底した冷却対策を施すことで、安定性やオーバークロック耐性を高めている。
ケース内部のエアフローを最適化するため、8pin×2の補助電源コネクタと、CPUファンコネクタを除く、ほぼ全てのコネクタが基板右端に水平に設置されている |
当然のことながらゲーミング向けの機能も充実。ネットワークは第10世代Intel Coreプロセッサで正式対応したIntel「I225-V」による2.5ギガビットLANと、Intel Wi-Fi 6 AX201による無線LANに加え、Aquantiaチップによる10ギガビットLANを標準装備。またオーディオは、フロント・リアそれぞれにRealtek ICとESS DACを備える他、フロントUSB Type-Cでの使用を想定したヘッドセットDAC「ESSential USB DAC」が付属する、なんとも豪華な仕様だ。
有線LANが2系統、無線LANが1系統の3系統のネットワークを搭載。ゲームをやりながら配信をする場合などは、ネットワークを切り分けることもできる | フロントとリアそれぞれに専用のオーディオICとDACを搭載するオーディオ回路 |
さらに将来的な拡張を見据え、PCBやクロックジェネレータ、スイッチチップには、いずれもPCI-Express4.0クラスの高品質なパーツを採用。これにより、今後登場予定の次世代CPUを使えば、CPU直結のPCI-Expressスロットや、M.2スロットはいずれもPCI-Express4.0での動作が可能になるという。さらに次世代CPUの登場後にそのまま使える事も、「Z490 AORUS XTREME」を選ぶモチベーションになるだろう。
次世代CPUについては、Intelから正式発表がないため詳細は不明だが、予定通り進めばIntelプラットフォームでも、ようやく高速SSDが使える環境が整うワケだ |
その他、最大帯域40GbpsのThunderbolt 3、GIGABYTEおなじみの装甲仕様スロット「Ultra Durable PCIe Armor」や「Ultra Durable Memory Armor」、NVMe M.2 SSDを裏・表両面から冷却する「M.2 Thermal Guard II」、アドレサブルRGB LEDイルミネーション機能「RGB Fusion 2.0」など、およそ考えられる機能は全て網羅されている。
基板下半分はほぼ「M.2 Thermal Guard II」とチップセットヒートシンクで、リアインターフェイスは専用カバーで覆われており、CPUソケットとメモリスロット周り以外はほとんど基板が露出していない |