エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.874
2020.05.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
実質的には、GIGABYTE Intel Z490マザーボードのフラッグシップとなる「Z490 AORUS XTREME」。パッケージの作りからして、その他の製品とは一線を画している。素材は約4mm厚の頑丈な紙製で、持ち手のある上側から開くトップカバーは、マザーボードでは非常に珍しいマグネットで固定するタイプ。さらに内部を確認すると、上段には専用ボックスにマザーボードが、下段には小物類が小箱に整然と収納されており、購入していざ開封したら“付属品がごちゃごちゃになっていた”という心配もない。
黒をベースに、虹色に輝くラインで「AORUS」ロゴがデザインされたパッケージ。サイズは実測で横約380mm、縦約320mm、奥行き約133mm。上部にはリベットで固定された頑丈な持ち手が用意されている |
パッケージ裏面には、製品の特徴や搭載機能、スペックなどが記載されている |
マグネット固定式のトップカバーを開くと、プラスチック製の透明なカバーで保護されたマザーボードが確認できる |
マニュアルや各種ケーブル類などの付属品は5つの小箱に分けられて収納されていた |
SATAケーブルは6本、アドレサブルLEDとRGB LED用のケーブルは各2本、「AORUS」ロゴ付き結束バンドは2本付属 | 「Gコネクター」の他、専用ケーブルとして「フロントパネルヘッダ用延長ケーブル」や「フロントUSBヘッダ用延長ケーブル」も付属 |
マニュアル類の他「ノイズ検出ケーブル」と「温度計用ケーブル」(2本)が付属。またドライバはDVDではなく、USBメモリに収録されていた |
第10世代Intel Coreプロセッサでは、コア数の増加やクロックの向上に伴い、TDPが125Wへと大幅に引き上げられている。そのため、オーバークロック機能を搭載するIntel Z490マザーボードには、これまで以上に電源回路に注力した製品が多くラインナップされている。もちろん「Z490 AORUS XTREME」も例外ではなく、「デジタルPWMコントローラ」と「90A Smart Power Stage」を組み合わせ、最大1,440Aまで出力できる16+1フェーズの大規模な電源回路を搭載する。
さらに放熱性を高める効果がある「メタルシールド」と、電気抵抗が少なく低発熱な「ソリッドピン」を採用する8+8pinの補助電源コネクタや、高負荷時の電圧リップルを低減する「タンタル・コンデンサ」を実装することで、安定性・信頼性を高めている。
第10世代Intel Coreプロセッサに合わせてソケットはLGA1200に刷新。ただし、CPUクーラーホールは共通のため、冷却性能さえ十分なら従来のCPUクーラーがそのまま流用できる |
ソケットの裏面にはメタル製のバックプレートを実装。またESR特性や高周波特性に優れ、高負荷時の電源リップルを低減する「タンタル・コンデンサ」を搭載する |
MOSFETには、ドライバIC、ハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFETを統合し、最大90Aまで出力できる「90A Smart Power Stage」を採用 |
デジタルPWMコントローラIntersil「ISL69269」 | 補助電源コネクタは「メタルシールド」と「ソリッドピン」を採用する8pinx2 |
14フェーズ以上の電源回路を搭載する「Z490 AORUS XTREME」「Z490 AORUS MASTER」では、電源回路にフェーズダブラーを使用している |
またヒートシンクは、一般的なアルミニウム削り出しではなく、内部に整流板を追加した新設計フィンで構成される大型の「Fins-Array II」ヒートシンクを実装。さらに放熱性能を10%向上できるという「NanoCarbon加工」や、従来の6mmサイズより放熱効率の高い8mmサイズの大口径ヒートパイプをダイレクトタッチ方式で実装することで、冷却性能を高めている。
GIGABYTE製ハイエンドマザーボードで採用されている、薄型フィンをスタックした「Fins-Array II」ヒートシンク。表面には「NanoCarbon加工」が施されている |
2ブロック構成のヒートシンクは、8mmサイズのヒートパイプで連結。またMOSFET接触部には、熱伝導率7.5W/mkのサーマルパッドを貼り付け |