エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.876
2020.06.03 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ここからは、Fractal Design国内代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)より借り受けた評価サンプルをパッケージから取り出し、外観デザインからチェックを開始しよう。今年2月より順次置き換えが進む「Define 7」シリーズの兄弟モデルとあって、デザインコンセプトは共通。モデル名に象徴される「Compact」が最大の注目点だが、どのような性格の筐体なのだろうか。
「Define 7」シリーズ共通デザインであることは、フロントパネルからも明らかだ。艶消しブラックの表面仕上げは、手垢や指紋が付着しにくく、クロスなどで汚れを拭き取る手間がいらない。さらに象徴的なフラットデザインは凹凸がなく、ホコリが蓄積する心配もない。そしてパネル自体はABS樹脂製だが、目や手に触れる表面にはアルミニウムを使用。パネル素材を変えるだけで、明らかに質感の違いを感じることができる。
さらに内張りを確認すると、内部からの駆動音を外に漏らさない、高密度防音素材が隙間無なく貼り付けられている。「Define」シリーズ共通コンセプトである、静音仕様を感じさせる部分だ。なおスチール製シャーシには、左右各3本のピンで固定。底面を掴みながら、手前に引くと取り外しができる。ケーブル類等が接続されていないため、力加減を誤って断線といったトラブルの心配もない。
表面はアルミニウム製パネルを装着してドレスアップ。見映えだけでなく、汚れが付着しにくいメリットも。裏面には高密度防音素材が装着済み |
スイッチおよび各アクセスポート類は、フロントトップ部にレイアウトされている。床置きを想定すると、もっとも自然にアクセスができるポジションというワケだ。中央にある円形のボタンはPowerスイッチで、最も左端には小さな円形のResetボタンを備えた。右手には端からUSB3.0ポートとUSB2.0ポートが2口ずつ用意。Powerスイッチ左側にはUSB3.1 Gen.2ポート、マイク、ヘッドホンの各端子が順に並ぶ。
出荷時のトップパネルは、密閉スタイル。フロントパネル同様のマットブラック塗装のスチール製で、指紋や手垢が付着しにくい加工が施されている。裏面にはボール状の突起計6本を備え、シャーシ側のキャッチ用留め具を設ける事で、簡単に着脱ができる。なお裏一面には高密度防音素材が丁寧に貼り付けられており、音漏れの対策も万全。この辺りも兄貴分の特徴が継承されている。
継承されているのはそれだけではない。トップパネルを取り外したシャーシ面には、ブラック色の防塵フィルタを装着。さらにアクセサリBOXに収納された交換用パネル「Ventilated top」に付け替えれば、「密閉型静音志向」から「高エアフロー志向」へと性格を変えることができる。この仕掛けは「Define 7」シリーズから導入されたもので、「7世代」であれば全てのモデルに採用されている。前世代からの大きな違いのひとつだ。
出荷時は、高密度防音素材を貼り付けたソリッドパネル搭載の「密閉型静音志向」 |
トップパネルを外すとABS樹脂製の着脱式防塵フィルタが露わになった | 防塵フィルタを外すと、冷却ファンやラジエターが搭載できるブラケットが確認できる |
交換用パネル「Ventilated top」に付け替えれば「高エアフロー志向」に性格を変える | トップと左側面にフレームが無いスタイルは、「Define 7」共通の特徴でもある |