エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.876
2020.06.03 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
左右のサイドパネルは、それぞれまったく性格が異なる点が興味深い。今回借り受けた評価サンプルには、左サイドパネルにクリアな強化ガラスが装着済み。必ずしも煌びやかなイルミネーションで装飾されたパーツを選定する必要もなく、とびきり高価なグラフィックスカードや、水冷クーラーの存在感など、思い入れのある構成パーツを眺めるだけでも十分に楽しい。一方、右サイドパネルは密閉型のいわゆるソリッドパネル仕様。こちらの裏側にも産業用とされる高密度防音素材を敷き詰めた。
クリアな左側面の強化ガラス製サイドパネル。「Define 7 Compact Black TG Dark」ならもう少し色が”ダーク”になる。なおガラス面は実測で幅約425mm、高さ約375mmで、上下にはスチール製のプレートが装着されている |
幅約373mm、高さ約310mmの高密度防音素材を装着した右側面のソリッドパネル |
背面上部の段差付きツマミを開く方向にスライドさせれば、上辺2個のボールジョイントが外れ、サイドパネルの取り外しが可能。「Define 7」から導入された着脱機構は「Compact」にも採用された |
背面に回り、リアパネルデザインをチェックしよう。まず最上段右手には標準装備品の120mmファン、その左手はマザーボードのバックパネル開口部。中段左は拡張スロットの占有エリアで、右手にはデザインされた通気孔が設けられている。そして最下段の最も大きな開口部が電源ユニットのマウントスペースにあたる。このように、リアパネルは極めてオーソドックスなレイアウトで、一般的なミドルタワーPCケースと大きな違いはなかった。
組み込み完成後はそうそう目にする事がない、ボトムパネルを観察してみよう。本体を支えるインシュレーターは、「Define 7」シリーズ共通デザインのABS樹脂製。高さは実測約23mmで、設置面との空間を作り上げている。底面には滑り止めのゴムを備え、振動を抑えるクッション効果もあるだろう。底面自体は通気孔仕様で、電源ユニットの搭載や、冷却ファンまたはラジエターの増設が想定されている。もちろん防塵フィルタが装備されており、フロントパネル側にスライド。ABS樹脂製だけに、付着したホコリは掃除機による吸い取りのみならず、水洗いもできる。
四隅のインシュレーターは、防塵フィルタのガイド役を兼任。ちょっとした事とは言え、機能性も考慮されたデザインはFractal Designが得意とするところ |