エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.877
2020.06.06 更新
文:撮影・こまめ
「GF75 Thin」の特徴は、軽量コンパクトかつ薄型である点だ。フットプリントはB4サイズよりもいひと回り大きい程度。平均的な17.3型ゲーミングノートPCの平均値(筆者調べ)よりも7%程度小さい。また高さは27~30mm程度が平均であるのに対し、「GF75 Thin」は公称値で23.1mm、実測では22.9mmだった。底面部のゴム足を含めると27.5mmだが、それでもほかの機種に比べると圧倒的に薄い。しかも重量は2.2kgで、15.6型のスタンダードノートPCと変わらない重さ。17.3型のゲーミングノートPCとしては驚くべき軽さだと言っていい。
フットプリント (設置面積)は幅397×奥行き260mm。標準的な17.3型ゲーミングノートPCよりもひと回り弱小さい |
本体カラーはブラック。天板は樹脂製だが表面にヘアライン加工が施されており、高級感のある外観に仕上がっている |
本体の前面 (上)と背面 (下)。高さは実測で22.9mm、底面部のゴム足を含めた設置時の高さは27.5mmだった。ゲーミングノートPCとしては驚くほどの薄さ |
本体重量は実測で2.126kg。電源アダプターはやや大きく、重量は実測で697g |
インターフェイス類は多くはなく、ゲーミングノートPCとしては必要最低限という印象だ。USB端子は合計4ポートで十分な構成。ゲーミングデバイスなどで利用するフルサイズのUSB端子は左右両側面に配置されているので、ケーブルの取り回しで苦労する場面は少ないはずだ。映像出力はHDMIのみでメモリーカードスロットには非対応だが、ゲームのプレイがメインであるならば特に困ることもないだろう。
左側面は左から電源コネクター、HDMI、USB3.2 Gen.1×2 | 右側面は左からセキュリティースロット、ヘッドホン出力、マイク入力、USB3.2 Gen.1、USB3.2 Gen.1 Type-C、有線LAN |
底面カバーを外せば、パーツの交換が可能だ。カバーはやや外しづらいので、側面から根気強く丁寧にこじ開けることをおすすめする。内部は比較的余裕のあるレイアウトで、特に変わったギミックもない。カバーを外すことさえクリアできれば、簡単に作業できるはずだ。
本体底面部。カバーを取り外すには全部で12本のネジを外す必要がある |
本体内部 |
メモリスロットは2基。最大容量は64GB | ストレージ用のM.2スロット。PCI-Express3.0(x4)対応 |
2.5インチストレージ用のコネクタも用意されているが、パーツ固定用のブラケットがないので利用は控えた方がいいかもしれない |
「GF75 Thin」では、「Cooler Boost 5」と呼ばれるMSI独自の冷却機構を採用している。CPUとGPUから生じた熱を、複数のヒートパイプと2基の空冷ファンで効果的に外部へと排出しているのだ。
2基の空冷ファンと4本のヒートパイプ、および4ヵ所の排気口で構成された「Cooler Boost 5」 |
左右それぞれの角に設置された空冷ファン。この位置から2方向へ効果的に排熱を行なっている |
本体外部から見た排気口。排気口近くに空冷ファンを設置しているため、本体内部に熱が留まりにくい |
底面部のゴム足はやや高め。これは底面部と接地面のすき間を大きくすることで、エアフロー改善するためだ |