エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.886
2020.07.06 更新
文:松野 将太/撮影:松枝 清顕
ASUS「ROG STRIX B550-E GAMING」 市場想定売価税抜30,000円前後(6月20日発売) 製品情報(ASUS JAPAN株式会社) |
「AMD B550」では、チップセット側のレーンがPCI-Express3.0接続となったものの、CPU直結のPCI-Express4.0は利用可能 |
「Zen3」アーキテクチャを採用する次世代CPUにも対応するとのこと |
「AMD X570」以来、およそ1年の間を開けて登場した新チップセット「AMD B550」。従来のミドルクラス向けチップセット「AMD B450」の後継モデルであり、第3世代Ryzenの搭載を正式サポートする。「AMD X570」と同じくCPU直結のPCI-Express4.0は利用できるものの、チップセット側のレーンをPCI-Express3.0としたことで、価格を抑えつつPCI-Express4.0を利用できるのが大きな特徴だ。
合計16フェーズ(14+2)のCPU電源回路を実装。オーバークロックにも余裕を持って対応できる |
「ROG STRIX B550-E GAMING」は、ASUSのゲーミングブランド「ROG STRIX」に属するATXフォームファクターのゲーミング向けマザーボード。ミドルクラス向けチップセットである「AMD B550」搭載製品でありながら機能性の高さが魅力であり、上位の「ROG STRIX X570-E Gaming」に並ぶ合計16フェーズ(14+2)のCPU電源回路、2.5ギガビットLANとWi-Fi 6を利用できる充実したネットワーク機能を実装。それでいて市場想定売価は30,000円前後と、AMD X570のハイエンドモデルよりも安価に抑えられている。
2つのM.2スロットのうち、上段のみがPCI-Express4.0(x4)接続に対応する。ヒートシンクはM.2スロットのみを覆う独立タイプだ |
「AMD B550」の制限のため、PCI-Express4.0 SSDは1台に制限されるが、それでも十分というユーザーが大半だろう。「ROG STRIX B550-E GAMING」は基板上にM.2スロットを2つ備えており、そのうち上段のM.2_1スロットがPCI-Express4.0対応となる。下段のM.2_2スロットはPCI-Express3.0接続となるので、M.2 SSDを使用する場合は気をつけたいところ。なお、スロットはどちらも独立したヒートシンクを備えている。
メモリは「OptiMem II」により、最大でDDR4-4400までのオーバークロックに対応 |
メモリスロットはDDR4-4400×4本で、メモリ容量は128GBまで対応。拡張スロットはPCI-Express4.0対応の(x16形状)が2本(シングルx16動作、デュアルx8動作)、PCI-Express3.0(x16形状)が1本、PCI-Express3.0(x1)が2本といった構成。上段2本のx16形状スロットは金属補強されたセーフスロットであり、重量級のグラフィックスカードを装着した場合も安心感がある。このあたりも、上位製品と比べて抜かりはない印象だ。
価格を抑えつつ、X570搭載の上位製品にも並ぶ2.5ギガビットLANとWi-Fi 6両対応を実現。ネットワーク機能の充実ぶりは要注目だろう |
すでに述べた通り、ネットワーク機能は2.5ギガビットの有線LAN、Wi-Fi 6対応の無線LAN機能をどちらも利用できる。「AMD X570」チップセットの登場から大きく期間が空いたこともあってか、単なる下位チップセットモデルとは言えないほど機能は充実。ほとんど上位製品に引けをとらない魅力を備えている。